東方MMD動画 「神めーりん」 製作後の感想(3)

 
感想その(1) その(2)のつづきです。 
 

 
 チームフランちゃんの出し物が終わったあと、
美鈴、フランちゃんたち紅魔館一同はお昼ごはんを挟みます。
 
その後、再び門番の仕事に戻ってきた美鈴さんを待っていたのは、神霊廟組の布戸ちゃんでしたw
 

大掛かりなセットを持ち込んで渾身の大ネタ。
さすが布戸ちゃん。気合いが違いますw
 
昼ごはんから戻ってきたら門の前に診察室ができていたわけですからね。
美鈴さんも飛び上がるほど驚いたことでしょうw
 
  裏設定ですが、
  布戸ちゃん自身は午前中のわりと早い段階で紅魔館に来ております。
  しかし大掛かりなセットであるがゆえに、セッティングのチャンスを
  伺っていた結果、お昼休みのタイミングになってしまったというわけですw
 
また、このネタの開幕部分はお昼のワイドショー風の演出になっています。
これは前作「小悪魔ごはん」でも、お昼ごはんの時にテレビを見る紅魔館メンバーというシーンがあったため、
前作を見た視聴者さんに「またテレビを見てるのかな?」と思わせておいて、実はこれもネタの一部というひっかけでしたw
 
そしてさらに、登場人物も神子(太子様)と永琳の2人かな?と思わせておいて、実は布戸ちゃんの一人芝居。
神子と永琳はプラカードでしたというひっかけw
 
ネタの内容だけでなく、状況が二転三転と変わっていく感覚も楽しんでいただけたのではないでしょうかw
 
 
ちなみにこのネタ、布戸ちゃんは太子様と2人でやろうと思って考えたものでしたが、あっさりと太子様に断られたため、急遽一人二役に変更。
分かりやすいようにプラカードまで準備するという対応力の高さを見せつけますw
若干空回り気味ではありましたが、太子様のために一生懸命がんばる布戸ちゃんの姿は、主人を想う従者として美鈴さんに強い共感と感動を与えるのでした(*´ω`*)
 
 
布戸ちゃんのモデルは、フリック様の作。
また、1シーンのみの登場でしたが、とじこちゃんもフリック様。
および、神子はキノコル様、永琳は暁朱様の制作モデルです。
 
フリック様モデルの布戸ちゃんは、何と言ってもそのかわいらしさが魅力(*´▽`*)
特にほっぺのもちもち感がたまりませんw
 
これは私の持論ですが、ほっぺがもちもちしていると2Dイラスト的な雰囲気も出せるというか、
MMDモデルはいわゆる3Dモデルなのですが、ほっぺのもちもち感を出すことによって漫画やイラストのような雰囲気も感じられると思います。
  手書きのデフォルメタッチ感が出る、と言っても良いのかもしれませんね。
 
 

 
 

続いては小町さん。
午前中に登場した映姫さまの部下ですね。
 
「紅魔館から挑戦状が来ました」と冗談とも本気とも分からないようなことを言って映姫様を焚き付け、さらには「四季・映姫・失禁・ショッキン・グー!」というとんでもないネタを冗談か本気か分からない微妙なテンションで伝授した、すべての元凶ですw
 
さらには、映姫さまに怒られたくないあまりに、幻想郷中にクジラも2秒で干からびるほど強力な利尿剤をバラ撒くという暴挙に出ますw
 
 
はい、もうお分かりですね。
布戸ちゃんが「主人のために一生懸命がんばる健気な従者」なら、
この小町さんは「上司を巻き込んでめちゃくちゃする困った部下」ですw
布戸ちゃんの後に小町さんのネタを入れたのは、そういう対比関係を効かせたかったからですね。
 
ちなみに、動画にいただいたコメントでは、
小町さんが到着までに3時間もかかっていることについて、「距離縮めればすぐ来れるだろ(小町の能力)」というコメントもいただいておりましたが、
上記のとおり幻想郷中に利尿剤をバラ撒いていたので時間がかかったわけです。
あと、12時からは普通に昼ごはん食べましたw
 「映姫さまも人づかい荒いんだから~(*´ ・ 3・`*)小町、困っちゃうな~」
 とか言いながら、美味しいと話題のソバ屋で鴨南蛮ソバ食べましたw
 
「あたしは小町…、前だけを見る女…」などと言うとりますが、小町さんはもっと周りを見た方が良いと思います。特に後ろを、振り返って自分の行いを反省しろw
――と言われるようなキャラクターに仕上げてみました。いかがか?(゚∀゚)
 
そしてこの小町の引き起こした東方利尿剤異変が、異変解決屋・霊夢の登場シーンへ繋がる布石となっているわけです。
 
 
小町モデルの作者さんは、ゴマボウ様。
かわいらしい感じの小町さんですね。どことなく重音テトっぽい雰囲気もw
小町モデルならば当然と言わんばかりにバツグンのスタイルが魅力。ウエストを絞るような原作衣装も良い感じに再現されており、ますますスタイルの良さが光ります。
 
また、表情モーフではツリ目・タレ目の調整がしやすいので、キリッとした表情からトボけた表情まで作りやすいです。
さらに、カメラ角度や照明を調節すれば鼻のラインが消えて“鼻なし顔”のような表現もできます。
  鼻なし顔も漫画のようなデフォルメ感が出るので私は好きです(*´▽`*)
 
また、このモデルには別カラーのバリエーションや、大鎌のモデルも同梱されています。アクション系の動画にも使えますね♪
 
 

 

「主役は最後に現れるもの…。お待たせ! 真打登場よ!」
 
博麗神社の素敵な巫女、霊夢さんが神社で遊んでいたチビっ子どもを連れて参戦だよ!w
 
この時点で西の空(画面右)には少しずつ夕焼けが迫ってきています。
賑やかだった美鈴さんの元日も終わりが近付いていました(*´ω`*)
 
霊夢さんのネタも締め括りに相応しい大ネタですねw
このネタで特にご注目いただきたいのは「チルノちゃん」です。
 
原作でもおバカキャラという設定のチルノちゃん。
ネタ中のセリフはほぼ「モロッコ☆ヨーグル」のみになっております。
そう、セリフが覚えられないからw
セリフ憶えが悪いチルノちゃん用に、霊夢さんが憶えなくてもできる台本に仕上げてきたわけです。
 
また、そのセリフを言うタイミングも霊夢さんが合図を出しています。
「モロッコ☆ヨーグル」の際、霊夢さんの手元を見ていてください。チラリと動くのが分かるはずです。
  他にもチルノちゃんが動くシーンでは、霊夢さんが指示を出していますね。
  チルノちゃんが上手くできれば、「できてるよ」とばかりに霊夢さんが頷き、
  それを見てチルノちゃんも嬉しそうに笑う。
  そういうやり取りがネタ中にも行われています。
 
さらに、チルノちゃんもその合図を見逃さないように、常に霊夢さんの顔や手を見ています。
ネタ中ずっと一生懸命に霊夢さんを見ているチルノちゃんのがんばりに、ぜひご注目くださいw
 
 
そしてネタの終了後、鏡もちを贈呈するエピソードがあり――、
そこでこの動画で初めて、美鈴が音声付きで喋るシーンがあります。
 
視聴者さんからも「なぜ美鈴を喋らせないんだ?」といったコメントを幾つかいただきましたが、
正直言うと私も、音声を付けた方が良かったかなと思うシーンが多々あります。布戸ちゃんとの会話シーンとか。
 
しかしそれでも今回、この鏡もちのシーンになるまで一切音声を付けなかったのは、まさにこのシーンを特別なものにしたかったから。
「美鈴が喋った!!」という驚きと共に、彼女の朗らかな魅力を視聴者さんに受け止めてもらいたかったからです。
 
また、美鈴さんはこの動画内では基本的に「観客」という立場にいます。
つまりは「視聴者さん」と同じポジションです。
そのため、あまり美鈴にはっきりと喋らせると、視聴者さんにネタを見た感想を強要している風になるのではないかと感じる部分もありました。
美鈴の感想は飽くまで美鈴の感想。視聴者さんの邪魔にならないよう、ネタの感想などについては自己主張を抑えておきたかったというのも、彼女のセリフに音声を付けなかった理由の一つです。
 
 
ちなみに、この満を持しての美鈴大活躍w
「グリコのビスコ」をチルノちゃんたちに渡すことができたのには、実はフランちゃんが重要なキーパーソンでした。
 
そう、フランちゃん、お昼ごろに美鈴に「あめ玉あげる♪ お仕事のご褒美ね♪」と言ってあめ玉をあげてますよね。
 
この日、もともと美鈴は3時のおやつにビスコを食べるつもりでした。
しかし、フランちゃんにあめ玉を貰ったので美鈴はまずそちらを食べたのです。
だからビスコが余っていて、それをチルノちゃんたちにあげることができた。
――というような流れになっていますw
さすがフランちゃん、かわいいですね(*´ω`*)
 
 
さて、今回使用したモデルは、
霊夢はにがもん様の作。
チルノはゆきはね様。
ルーミアはAluda様。
 
霊夢モデルと言えば 「世界1位の女」で有名なISAO式モデルも有名ですが、今回の動画では 少女力の高いにがもん様のモデルを使いました。
登場時に「アイ アム ナンバーワン!」などと言っているのは世界一位にひっかけたネタですw
にがもん様霊夢霊夢モデルでは大御所の一つで、霊夢モデルは色々な作者様のがありますが、その中でも少女っぽさが大きな魅力となっているのがこのにがもん様霊夢です。
  中学生くらいの雰囲気でしょうか。
  チルノたちチビッ子の前ではお姉さん風の雰囲気がありながらも、
  美鈴に比べるといささか年若い感じ。
  そういう、良い感じの年齢感があるので、私はこのにがもん霊夢が好きです♪
 
ゆきはね様チルノはとてつもなくかわいいですねw
頬をふくらませるなど、他のモデルにはあまりない表情モーフも充実しており、表情の自由度が非常に高いのも特徴です。
チビッ子のように見えますが、実はこのモデル自体は頭が小さく、手足が長い。かなりスラリとした体型をしています。
そういう意味でもこのモデルでできる表現の幅は広く、表情やポーズの付け方次第で子どもらしい雰囲気から、ちょっと大人びたクールなキャラクターまで演じさせることができるんじゃないでしょうか(*´ω`*)
 
ルーミアモデルもかわいらしいですねw
このルーミア、特徴はスカートにあるらしく、なんかスゴいことができるスカートらしいですw
まぁ、この動画ではその特徴、ほとんど使ってないんですけどもw
スカート以外にも表情が特徴的ですね。口元が良く動くので、「鏡もちを前にしてヨダレがジュルリ…」なんて表情もイメージどおりに作ることができ、私的には大満足の使い心地でした♪
あと、地味に手が良い。指が短い、まさに子どもみたいな手をしていて非常にかわいいですw
 
 

 

霊夢のパートから引き続いて、
次は紅魔館内にいるレミリア・咲夜のシーン。
 
一応ここも「野球コント」ですねw
フィニッシュは「ファ~~~!」で終わるという野球コントのルールが守られていますw
 
 
そして、ここでようやく今回の一件がレミリア様のお取り計らいであったことが明かされます。
 
日頃は門番として紅魔館の前に立っている美鈴。
館に来る客は基本的にすべてレミリアパチュリーの客なので、美鈴自身に会いに来る客というのはいません。
しかし今日だけは、「笑う門には福来たる」→「紅魔の門番を笑わせよう」というお嬢さまの年賀状によって、たくさんの神々が美鈴に会いに来ました。
今日一日は、レミリアではなく美鈴が紅魔館の主役だったわけです。
 
ほとんどストーリーらしいストーリのないこの動画ですが、一応そういうバックストーリーだったのでしたw
 
 
実はこの部分が『ほぼ実話』な部分でして、
  スマホの画面割れたり、サンマが不漁なのでイメージだけでも美味しかった
  サンマの記憶を脳にぶっこんでほしいとかもある意味実話ですがw
私が子どもの頃の記憶が元になっています。
 
私が小学生になる前くらいでしょうか。
家にお客さんが来たりすることがあっても、それはすべて母や父のお客さん。
当然ながら私を訪ねてくる客はいませんでしたw
 
お客さんが来ると、母はコーヒーを淹れてそのお客さんと長話などしており、
まぁ、そのおしゃべりの内容には全く興味がありませんでしたが、
その「コーヒーを淹れてお客さんをお迎えする」というのが、子どもながらになんかお洒落っぽくて、私もそれをやりたいといつも思っていたのです。
 
お客さんが来ると、「誰のお客さん? わたし?」なんて聞いていましたし、
「わたしのお客さんはいつ来るの?」なんてことも言っていましたねw
来るわけねーだろw そんなアテもないのにw
 
だからふと今回、「美鈴もたまに自分あてにお客さんが来たら、きっと嬉しいだろうな」と思い、「レミリア様ならきっとそういう粋な計らいをするだろうなw」と考えたのがこのようなストーリーになったというわけです。
 
 

 

そしていよいよ最後の大トリ。
夕闇迫る紅魔館に厄神さまがやってきた! わははw
 
厄神ひなさんと言えばやっぱりクルクル回転ですよね♪
ボールを投げる。バットを振るといった動作も回る動作の一部に組み込みやすく、「野球コント」との親和性はバツグンでしたw 
 
ヤクルト! ヤクルト! ヤックル!!
――という、とてつもない勢いで強引にエンディングに持っていくという重要なパワープレイ要員となってくれたひなさんw
 
動画は終わり方が大事? 余韻を残す? 素敵な感動?
知ったことか!
視聴者さんが何が何だかわかってないうちにエンディングに突入するんだよ!w
 
  ちなみにビックルはヤクルトのライバル製品ですw
 
 
ひなさんのクルクルと回る動き。
これは単純に静止画をAviUtl上で回転させているだけなのですが、2D絵なので当然ながら回転させるとペラペラで厚みがありません。
でもなぜか動画内ではあまりペラペラ感はなく、綺麗に回転しているように見えますね。
不思議ですw さすがAviUtl。謎の技術かな?w
 
 
ひなモデルは雪萱様の作。
これ超イイな!と思った機能は、表情モーフで髪型を変更できることですね♪
モーフ1つで髪型をパッツンにすることができ、さらにそのパッツンの高さを調節することもできます。
動画内ではもちろんこの機能を活用し、かなり短めのパッツンにw こんな面白い髪型が似合うのは、ひなさんがかわいいからこそですw
 
制御が難しいなと感じたのは、体中に付いているリボンやフリルですね。
原作からしてリボンだらけの衣装なので当然なのですが、やはりこのリボンやスカートといったひらひらしたアクセサリーはMMDモデルにとっては厄介なもの。
リボンやスカートのひらひら同士が干渉して暴れてしまうのは、このひなちゃんに限らずMMDモデル共通の悩みどころです。
また、ひなちゃんは左右に垂らした髪を胸の前のリボンで留めるという独特の髪型をしていますので、これもリボンと同様に干渉、あるいは貫通しやすく制御の難しいところでした。
 
動画作りでは、このひらひら問題を解決するため、重力ありで大雑把に髪やスカート・リボンの形状を決めたあと、重力なしの手作業で形を整えるというやり方を繰り返しました。
大変でしたが、それに見合う魅力をもつひなちゃんモデルなので、使っていて楽しかったです(*´ω`*)
 
 

 
というような感じで終わる、動画「神めーりん」。
 
いかがだったでしょうか?
 
エンディング曲には日食なつこさんの『ハッカシロップ』。
 
「僕の目で夕闇を見とどけ 今日を終わらせるから
   君の目で朝焼けを見つけて 明日を呼んできてくれ」
 
そんな歌詞がとても美しい、私の大好きな曲です。
 
エンディングではそれを美鈴・レミリアの関係に照らし合わせ、
 夕暮れになって門番から帰ってくる美鈴と、夕暮れに出かけるレミリア
  そして朝焼けにまた門番へ出る美鈴と、朝焼けと共に帰ってくるレミリア
そういうイメージで作っています。
 
吸血鬼であるレミリアが活動しにくい昼間の時間を美鈴が館を守り、
日が暮れればレミリアも動けるので美鈴は安心して休める、と。
そういう主従の支え合う関係性を描きたかったのでした。
 
歌詞には
「依存しあって生きることが これほど怖くて 幸福だとは
   依存しあって見る夕日が これほどまでに瑞々しいとは」
という部分もあり、
 
誰かに全力で心を委ねるという心地よさ。
 
紅魔館もそういう心地よさのある仲間たちでいてほしいなと思って作ったエンディングです。
  美鈴・レミリア以外にも、パチェ小悪魔など心の繋がりが感じられる
  ワンシーンを作りたかったのですが、エンディングの尺の都合で
  できませんでした。うーん悔しい(´・ω・`)
 
 
まぁ、ともあれ動画のご視聴、およびこの記事をお読みいただきありがとうございました。
動画には2周目・3周目も楽しんでいただけるよう、ここに書ききれていない細かいネタもまだまだ散りばめております。
何度も見て、そういうのを見つける楽しみも味わっていただけたらなと思いますw
 

 ありがとうございました♪