クーン編 指輪考察(その1)

さて、そんな感じのクーン編。
 
せっかく集めた指輪はマーグメルを救う役には立たず、
結局クーンの仲間たちはどこか別のリージョンへと移住することになりました。
 
  でも当人たちがあまり気にしてないので良いと思います(笑
 
 

 
 
では、今回はクーン編の中軸を担った 『指輪』 についてちょっと考察
 

『指輪』とは

まず『指輪』について情報を整理しましょう。
 
1. 超古代文明の遺産である
ラスボス直前にメイレンが語っているように「遥か古代の誰かが作った」ものです。
 
サガフロの世界観では、今存在している文明とは別に、今よりも遥かに進歩した技術を持った『超古代文明』が存在していた、ということになっています。
我々の世界でいうところの“アトランティス”や“ムー”、“ラピュタ”のようなものです。
 
しかしその超古代文明は理由は分かりませんが何千年も前に滅び、そこで使われていた技術や魔法も失われてしまいました。
 
今では各地の遺跡に名残りが見えるのみで、
たまに発掘によって“まだ使える道具”(今回の指輪のような)が見つかることがあり、
現代の文明はこの発掘品の技術を応用することによって発展してきたものです。
 
  この発掘品による技術で大きく成長したのが、他の主人公でもたびたび耳にする「トリニティ」
  という
企業です。
  トリニティが現在では世界政府としての役割も兼ねるに至っていることからも考えて、この古代
  文明
の“遺産”から得られる技術力とその利権は凄まじいものであることが分かります。
  しかしこのトリニティですら、まだ古代文明の技術を全て解明するには至らず、理屈が分からな
  いま
ま使っている部分が多いようです。
 
つまり、クーン編における『指輪』とは、その凄まじい技術をもった超古代文明の時代に作られたものです。 攻略本によればその中でも特に“魔法的な技術”によって作られたものとされています。
  サガフロには他にも「キューブ」と呼ばれる“科学的な技術”の遺産が登場します。
 
 
2. 『黒の指輪』 と 『9つの指輪』
クーン編では9つの指輪を集めることになります。
そしてその指輪とは別にもう1つ、メイレンが隠し持っていた「黒の指輪」というものもあります。
 
長老やメイレンのセリフによれば、この「黒の指輪」と「9つの指輪」は役割が異なります。
 
まず「9つの指輪」は、その指輪自体にも「指輪の兄弟を集めよ」と書いてあるように、
これは兄弟(=力関係が対等)の指輪です。
この指輪は持ち主の欲望を引き出し、その“欲望のエネルギー”を貯め込む作用があります。
  一方で、実際に願いを叶える力もあります。(マーグメルの崩壊を引き伸ばしたりなど)
  エネルギーを集めることが目的なら、そんなことに力を使ってしまって良いのか?
  という気もします
が、
  恐らくこれは「小さく願いを叶えることで、より大きな欲望を引き出そう」という呼び水的な
  作用を
期待してのものなのでしょうね。
 
そして「黒の指輪」は、メイレンの言葉によれば「真の力の指輪」です。
9つの指輪が兄弟同士だとすれば、これは指輪の“親”と呼んでも良いのかもしれません。
この指輪は、兄弟指輪が集めたエネルギーを吸収し、より大きなパワーを生み出す力があります。
 
シナリオ攻略のページでは、黒の指輪を「核」、9つの指輪を「アンテナ」と表現しましたが、
また別の例え方をすれば、
黒の指輪が女王アリ   9つの指輪がエサを集めてくる働きアリ   のような関係と言えます。
 

 

指輪の謎

1. なぜメイレンは暴走したのか

この指輪システムの凄いところは、他人のエネルギーを自分のために使えるということです。
 
“指輪の制作者”は自分1人のパワーでは叶えられない願いがあったのかもしれません。
そこで、9の指輪で他人からエネルギーを拝借し、黒の指輪で自分の願いを叶えるというシステムを開発したのだと考えられます。
 
しかし劇中で黒の指輪を持ったメイレンは暴走し、正気を失っています。
これでは本来の目的である“願いを叶える”という部分が正常に機能しません。
  クーンたちの消滅を願うのがメイレンの本音だったのか? いいえ、そうは思えません。
 
9つの指輪の方は欲望エネルギーを集めるため、持ち主の欲を暴走させる機能があってもおかしくないのですが、
黒の指輪の方は持ち主が正常でなければ、道具として成り立ちません。
そんな役立たずの指輪は古代人も作る意味がない。
 
 
可能性(1) 不良品だった
そう、道具として成り立っていなかった。
故障していた、あるいはもともと未完成、失敗作な道具だったという可能性です。
 
可能性(2) 古代人の精神は頑丈
もしかすると、古代人はメイレンのような現代人よりも精神的に頑丈だったかもしれません。
実際、妖魔の君ヴァジュイールなどには指輪に精神を支配されている雰囲気はありません。
  (上級妖魔には精神耐性がある)
フェイオンも「私が傍にいれば心の隙を狙われることもなかった」と、お前それ自惚れちゃうんかいwと言いたくなるようなセリフを口にしています。
  しかし実際、メイレンはフェイオンがいなくなったことでかなり心細い思いをしていたでしょう。
  精神的に弱っていた可能性は高いです。
 
 
恐らく黒の指輪にも持ち主の欲望を煽る作用が大なり小なりあるのでしょうね。
「願いを叶える」とは言いかえれば「欲望を聞き遂げる」ということですから、恐らく欲望を煽る作用はゼロには出来ないのだと思います。
一応、持ち主が狂ってしまわないよう、黒の指輪は9つの指輪に比べてその作用を抑える設計がされていたとは思われますが、その抑制効果が故障したのか、それともメイレンが精神的に弱っていたのか、そういった何らかの理由でメイレンは暴走してしまったのだと考えられます。
 
 

2. 指輪はこの1個+9個で全てなのか

この『欲望の指輪』とでも言うべき、古代文明の指輪はクーンたちが発見した1+9個で全てだったのでしょうか?
それともまだどこかに発見していない指輪の兄弟があるのでしょうか?
 
 
情報(1) 指輪の数については一度も明言されていない
マーグメルの長老は「兄弟を集めよ」とは言いますが、その兄弟が何個あるかは言いません。
メイレンも指輪のありかを教えてくれますが、その数について具体的に示したことはありません。
 
 
情報(2) 発見した指輪は全てメイレンが知っていたもののみ
クーンたちが発見した指輪は全てメイレンの情報・案内によって手に入れたものです。
メイレン以外から情報が得られたことは一度もありません。
 
よって、実際にはもっとたくさんの指輪がこの世のどこかにはあるのですが、
メイレンが行方を知っているのは9個のみで、またメイレンやクーンも「情報がないまま無闇に探しても仕方ないし、とりあえず9個あれば十分だ」と判断したため捜索を終了した可能性があります。
 
 
情報(3) ヴァジュイール宮殿には8個しか部屋がない
指輪マニアの城主によって“指輪のテーマパーク”と化したヴァジュイール宮殿ですが、
しかし宮殿内にはヴァジュイール自身が持つ「神秘の指輪」を除いた8個ぶんの部屋しかありません。
 
よって、ヴァジュイールは何らかの手段により、「指輪の兄弟は9個」ということを知っていたのかもしれません。
  (何らかの手段って何?って感じかもしれませんが、サガフロの上級妖魔(特に妖魔の君)は
   わりと
何でもありな人たちですw
   指輪の方を逆支配して情報を引き出している可能性もありますw)
 
もちろん、ヴァジュイール宮殿にはゲーム中で行ける範囲以外にもまだまだたくさんの指輪の部屋がある可能性もあります。(クーンたちの指輪が8個なので、ゲーム中にも8部屋しか登場しなかった)
でも仮にそういう『未知の指輪の部屋』があれば、メイレンが気付いてその指輪の情報も集めようとすると思われます。
 
 
よって私の推測では、メイレンが持っていた「黒の指輪」(親)に対して、兄弟指輪は9個で全てだったと思います。
むしろメイレンはこの親指輪を持っていたからこそ、9個の兄弟指輪全ての情報を集められたのではないでしょうか。 親指輪は兄弟指輪を集めないと意味がないですから、もしかしたらドラゴンレーダー的な機能も付いているのかもしれません(笑
 
しかし一方、“「黒の指輪」が1個だけ”という点についてはゲーム中一切の情報がありません。
「親1個、兄弟9個」というのが1セットなのは間違いないとしても、この“指輪セット”が超古代文明では大量生産されていた可能性もあります。 あぁ、恐ろしいw
 
 

指輪の持ち主の 願い と 欲望
9個の兄弟指輪にはそれぞれ「願いを叶える」という良いパワーがあります。
 
また一方で、「欲望で人を惑わせ」たり、あるいはその結果人を不幸にしたりなど、悪いパワーもあります。 人を不幸にした方が、欲望を引き出しやすいからです。
 
では、9個の指輪がそれぞれ持ち主に与えた、良いパワーと悪いパワーを整理してみましょう。
 

護りの指輪

持ち主は、マーグメルの長老です。
 
良いパワーは、この指輪によってマーグメルの崩壊を引き伸ばしています。
悪いパワーは、……特に見当たりません。
 
マーグメルの住人が邪気のない楽観的な種族だからでしょうか。
もしかしたら彼らには“欲望”と呼べるほどの強い衝動がなく、そのため指輪の悪影響を受けなかったのかもしれません。
 
 

商人の指輪

持ち主は、バレロ(クズ鉄会社・社長)です。
 
良いパワーは、……特に見当たりません。 商人の指輪は特に「魅了効果」に優れた指輪ですが、女性にモテモテになっているわけでもなく、普通にダサいおっさんのままです。 メイレンにはフラれてるしw
 
悪いパワーは、……もしかしたら、分不相応な女性に手を出そうとしてしまうことがそうなのかもw
「あの娘カワイイ!→フラれる→モテたい!」という“欲望”を引き出されている可能性があります。(ぇw
 
もしかしたら「商人の」という名前ですし、バレロファクトリーが繁盛しているのに指輪の力が使われているのかもしれませんね。
 
 

盗賊の指輪

持ち主は、ノーマッド(リージョン強盗団・女ボス)です。
 
これはノーマッドがいつ指輪を手に入れたかも気になるところ。
メイレン情報、「指輪の持ち主がタンザーに呑まれたらしい」という話で始まる盗賊の指輪イベントですが、この“指輪の持ち主”がノーマッドであるとは明言されていません。
 
 
この“指輪の持ち主”=ノーマッドの場合、
  タンザーに呑まれる前からノーマッドは指輪を持っていたことになります。
 
この場合、ノーマッド盗賊という道を選び、成功したことにも指輪の力が関与しているかもしれません。
 
悪いパワーとしては、まず第一に指輪を集めようとしていることでしょう。
兄弟指輪の最終目的は親指輪である「黒の指輪」のもとに集結することです。指輪を集めることはまさに指輪の思うつぼであり、タンザーという閉鎖空間でさえ指輪収集に執着しているノーマッドは既にかなりのレベルで指輪の意志に操られている可能性があります。
 
 
一方、“指輪の持ち主”=ノーマッドではない場合、
  ノーマッドはタンザー内でその元の持ち主から指輪を奪ったことになります。
  ノーマッドは指輪所持者となってまだ日が浅い状態です。
 
良いパワーは、……現状、特にノーマッドにはこれといった恩恵は見当たりません。
以前の所持者が何らかの恩恵を受けていたかもしれませんが、ゲーム中では確認できません。
 
悪いパワーは、……やはり指輪を集めようとしていることでしょう。
また、以前の持ち主からノーマッドに所持者が変更されていることも、あるいは指輪自身がより“欲望”
の強い持ち主へと移ろうとした結果なのかもしれません。
 
もしかしたら、タンザーに呑まれたこと自体も、指輪の呼び寄せた不運なのかもしれませんね。
 

→つづく