5分で分かる タクティクスオウガ 「バクラム陣営&暗黒騎士団」

バクラム人の思惑 と 暗黒騎士団の思惑

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バクラム 「ガルガスタンとウォルスタが潰しあってくれるとはありがたい。
ここは“静観なう”っと……」

暗黒騎士団 「大陸から助けに来ますた」


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バクラム人は元々このヴァレリア島全体の支配者として君臨する王族・貴族階級の民族でした。

しかし、その支配を逃れようとした民衆(ガルガスタン人)が反乱を起こしたため実質的にバクラム人による支配体制は崩壊。
現在はフィラーハ教の最高司祭である←の「司祭ブランタ」を中心にして、島の東部に勢力圏を築いています。

フィラーハ教はこの島全域で信仰されている主流の宗教。
 もともとはバクラム人系の宗教なのでバクラム人に信仰者が非常に多く、
 また、他の民族でも信仰している人は結構いるようです。)


島民の7割を占めるガルガスタン人が反乱を起こしたため、支配者階級であるバクラム人は一時窮地に陥りますが、
バクラム人は元貴族の人脈を通じて大陸の国々に援軍を要請
ローディス教国から屈強な『暗黒騎士団』が大量に送られてきたため、今ではガルガスタンよりも有利な立場にあります。

さらに、幸運なことにウォルスタ人もガルガスタンに敵対姿勢を示したため、
結果的にバクラムとウォルスタは共通の敵を持つ関係になり、
共闘とまではいかないまでも、ガルガスタンを倒すまではお互い相手を攻撃しないような暗黙の約束が結ばれました。

バクラムから見れば、ガルガスタンとウォルスタが勝手に潰しあってくれれば、その後再び自分たちが島を支配しやすくなるというわけです。

そのため、バクラムは暗黒騎士団を呼びはしたものの、しばらくは目立った動きをせずに不気味な沈黙を保っています。



本当に援軍なのか? 「暗黒騎士団」

 
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ウォルスタ 「バクラム、覚悟!」

バクラム 「勝ち残ったのはウォルスタか……。
今こそ漁夫の利をかっさらうときッ!
暗黒騎士団先生! お願いします!!」

暗黒騎士団 「んー、今ちょっと忙しいから後でね (。-`ω-)ノシ 」

バクラム 「うそーんw Σ(TT;) 」


ウォルスタvsガルガスタンが共に傷つけ合い、
今こそバクラムが漁夫の利を奪うチャンスが訪れるのですが、
なぜか肝心の「暗黒騎士団」は動こうとしません。

なぜなら、彼らがバクラムの援軍に来たというのはこの島に入るための単なる口実で、彼らの目的は実はもっと別のことだったからです。

その暗黒騎士団の真の目的とは何なのか……?

それが、このゲームの終盤を彩る、
民族紛争とはまた別のストーリーへと繋がっていきます。



というわけで、ここから先はネタバレを含みます。

それでもOKよー(~▽~*) という方だけ読んで下さい。



ちなみに、この解説記事は全部で“5分でわかる”のが目標ですから、
ここまで2分30秒くらいで読んで下さいねw

ネタバレNGの方はここで一旦時間を止めて
ゲーム本編をクリアしてきて下さいw

「了解ですっ (`・ω・´)もふっ 」 DI○



「時間止めたままだと、ゲーム機が動きませんでした… (´・ω・`)しょぼーん 」 DI○





さて、ここからはネタバレ情報も含みます。 よろしいですね?



『暗黒騎士団』はローディス教国にて最強

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大陸にある大国「ローディス教国」よりやってきた『暗黒騎士団』
その強さはローディス教国にある騎士団の中でも最強といわれている。


ローディス教国は大陸にある強大な軍事力を持つ国です。
ですから、この小さな島の出来事に過ぎない民族紛争などにはもともと大した興味はありません。

つまり、ローディス教国が島に「暗黒騎士団」を送ったのは、バクラム人を助けるためなどではなく、全く別の目的があります。

  バクラム人への援軍というのは、島に軍隊を入れるための口実に過ぎず、
  だからこそ、暗黒騎士団としてはできるだけ長く紛争が続いた方が都合が
  良いというわけです。
  (紛争が終わると、島にいる理由がなくなるため)

彼らの真の任務とは、どうやら島の中で“あるもの”を探すことようです……。



落ちぶれても元気 「フォリナー四姉妹と、お父さん」

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左から
 長女: セリエ
 次女: シェリ
 三女: システィー
 四女: オリビア
 パパ: モルーバ (元フィラーハ教大神官)

バクラム勢力を理解する上で忘れてはならないのが、このフォリナー一家です。

どう見ても悪人顔のパパ「モルーバ」。 こんな顔ですが良い人ですw
彼はもともとフィラーハ教の大神官として、バクラム王国でも非常に大きな権力を持っていました。
ぶっちゃけ王様の次くらいに偉い人でしょう。

はい、もう勘の良い人ならピンと来たはず。

そう、この「モルーバ」はフィラーハ教の元大神官。
そして、現在バクラムの最高指導者も同じくフィラーハ教の神官、「ブランタ」。

つまり、「モルーバ」と「ブランタ」は互いに権力の座を争うライバルであり、
最終的にはブランタが勝ったというわけです。
権力争いに負けたモルーバは失脚。大神官という地位も失い、現在は一部のフィラーハ教徒に匿われて隠居生活をしているようです。


一方、モルーバの娘である『フォリナー四姉妹』。
彼女たちは主人公デニムと同世代ということもあり、現役バリバリ!
長女と三女は武装民兵集団「ヴァレリア解放戦線」を組織し、
次女はバクラム軍へ加入。
四女は父の傍に残り、介護生活モルーバ派のフィラーハ教徒をまとめる立場に。
といった具合に、それぞれ全く別の道を歩んでいますが、そのいずれもがストーリーに深く関わってくる重要な人物になっています。
  三国志風に言えば、一つの家庭から、諸葛亮司馬懿周瑜を輩出したような
  ものかもしれんねw 凄ぇ一家だ!w


敵か? 味方か? そもそも何がしたいのか!?
「ヴァレリア解放戦線」

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セリエ 「システィーナ、この組織の目的が何か分かっているわね?」

システィーナ 「武力をもってこの島の戦争を止めること」

セ 「そうね」

シ 「民族の垣根を越えて、皆が平等に暮らす世を作ること」

セ 「……少し違うわね」

シ 「そして無職の私を命がけで養ってくれること」

セ 「絶対違うわ (-_-;) 」

 
フォリナー四姉妹の、長女セリエと三女システィーナが立ち上げた民兵組織「ヴァレリア解放戦線」。
所属しているのは多くがバクラム人なのですが、同族であるバクラム国ともガルガスタンとも敵対している奇妙な組織です。
  ウォルスタ人とも良好な関係とは言えません。

一般には「民間人を巻き込むことも容赦しない過激派テロ組織」という噂が流れており、デニムたちウォルスタ人も初めはそう思っています。

しかしその一方で、システィーナ本人はその噂を完全否定。
「その噂はバクラム国(司祭ブランタ)がヴァレリア解放戦線の評判を下げるために流したウソの噂」と言い、
本当のヴァレリア解放戦線は、「人種を問わず皆が平等に暮らせる世を作る」ことが目標だと説明します。

でも、ヴァレリア解放戦線のリーダーである長女セリエは「システィーナは理想家すぎる」とも述べていますから、
システィーナの語った「皆が平等に暮らせる世」というのが、システィーナの個人的な願いなのか、ヴァレリア解放戦線全体の目標なのかは分かりません。
  むしろシスティーナ個人の意見と解放戦線全体の意見は、大なり小なり
  誤差があると思うべきでしょうね。

で、そんな感じでヴァレリア解放戦線に関する噂は色々なものが錯綜しています。
プレイヤー的には 「……で、結局なんなの? (´・ω・`;) 」 ってね、悩んじゃうw

その上、そうやって何やかんや悩んでるうちに、
ヴァレリア解放戦線は、勝手に暗黒騎士団に喧嘩売ってぶっ潰されちゃうのですw
  もはやプレイヤー的には「……で、結局なんだったの? (´・ω・`;) 」と、
  頭の中の疑問文を過去形にすることしかできませんw



民族紛争が主であるこのストーリーにおいて、どの民族集団にも味方せず、
なおかつストーリーから早々に退場してしまう「ヴァレリア解放戦線」。

プレイヤーから見ると、いったい何者なのか、いったい何がしたかったのか、
って言うか、セリエとシスティーナで意見が違うとかやめて下さい。もっとお家で話し合ってから出てきて下さい (~▽~;)
――と、非常に分かりづらい集団だと言えます。

なので、私自身が推察した部分も含めこの集団を一言で表すとすれば、

ヴァレリア解放戦線 = 「反ブランタ集団

というのが最も近いのではないかと思います。

現在、バクラム国を束ねているのは司祭ブランタですが、
彼は大神官モルーバ(セリエたちの父)を追い落としてその座を勝ち取ったように、非常に権力志向が強い成り上がり者です。
彼にとってはこの戦争も、バクラム人全体のためというより、自分自身が島の支配者になるためのものと言って過言ではないでしょう。

そのような人間のため、少なからずバクラム人の中にもブランタに反発する人々がいます。
失脚した大神官モルーバを匿っている教徒たちもそういった人達でしょう。

実際、セリエはモルーバの娘ですから、ブランタを倒し、モルーバにもう一度大神官の地位に戻ってほしいと思っている人たちは彼女の活動に協力するはずです。
  セリエ自身はモルーバと縁を切ってこの組織を立ち上げたつもりでも、
  民衆はやはり2人が親子であることを忘れてはくれませんからね (~ー~ )

また、モルーバ派以外からの支持理由として、「暗黒騎士団」の存在があります。
ブランタはこの戦争に勝つために大陸から「暗黒騎士団」を呼び寄せましたが、
「暗黒騎士団」の手を借りてブランタが勝利するということは、結果的に“大陸の軍隊が島の反抗勢力を制圧した”という形になります。
島がそのまま大陸の属国になってしまうのではないかと心配している人達も少なくないでしょう。

つまり、そういう「ブランタや暗黒騎士団には勝たせたくない」という意見の人々(特に血の気の多い若者)が集まったのがこの『ヴァレリア解放戦線』ではないか、と私は考えています。

実際、セリエは誰よりも早く暗黒騎士団の動きに疑問を感じ、
彼らの真の目的が何かは分からないまでも、それを阻止するために行動を開始していました。
  その結果、暗黒騎士団の怒りを買って、ヴァレリア解放戦線は壊滅させられて
  しまうのです。
  逆に言えば、それだけセリエの行動は暗黒騎士団の“痛いところ”を突いて
  いたと言えるでしょう。



しかし、ここで実に悩ましい問題があります。
ヴァレリア解放戦線が“反ブランタ、反暗黒騎士団”だとしても、
じゃあ誰を勝たせて、誰を島の統治者にするのか? この戦争をどう終わらせるつもりなのか?
――ってところが、この組織は物凄く曖昧なのです。

反ブランタですが、ガルガスタンやウォルスタに協力するわけでもありませんし、
次の統治者に相応しい人物を擁立するわけでもありません。

  所属員の中にはモルーバの復権を願っている人もいるかもしれませんが、
  セリエ自身はモルーバと縁を切っているので、
  ヴァレリア解放戦線全体としてはそのような目標は持っていないでしょう。

つまり、ヴァレリア解放戦線は悪い言い方をすると、

解放戦線 「ブランタはヤダ! ヽ(`Д´)ノ ブランタはヤダ!」

「じゃあ、誰が良いの?」

解放戦線 「んー? (´・ω・`) 分かんないけど、とにかくブランタはイヤ」

みたいな状態になっているのですねw
  こら、そこ、めんどくさい女とか言うなw
    めんどくさいのはセリエ姉さんじゃない。 次女のシェリーだw

まぁ、セリエの頭の中には具体的なプランがあったのかもしれませんが、少なくともゲーム中の情報からは彼女が最終的にどういう形で戦争を終わらせるつもりだったのかはっきりとは名言されていません。

この最終プランの不明確さも、ヴァレリア解放戦線がどういう組織なのかプレイヤーに分かりにくくなっている理由の一つですね (~▽~;)


 
つづく (ここまで4分で読むべしw)