「見たらわかる、強いやつやん!」 視覚で考察するbloodborne最強武器

様々な武器が登場し、奇天烈な変形ギミックを駆使した戦いが魅力のbloodborne。
 
でも、プレイしていて思うよね。きっと多くのプレイヤー諸兄もこう思ったはず。

「この武器つよいなー」
  「おいおい、この武器あきらかに弱くないかー?」
 
武器が魅力の今作でこれほど格差があるのも正直どうかと思うが、
この誰もがおそらく感覚的には理解しているであろう『武器の強い・弱い』をもっと分かりやすく明示したいというのが今回のこの企画。
 
ズバリ! 【 武器の強さグラフ化計画! 】

 
「敵に与えるダメージ」や「攻撃速度」、「敵を怯ませる力」などをグラフ化。

そうすることで視覚的にもその武器の強さを”見える”ようにしてみた。
グラフを見ればまさに一目瞭然で、どの武器が強く、どの武器がおイタちゃんなのか分かるというわけだ。
 
狩人諸兄におかれましては是非このグラフを見て、
 
  「ふむふむ、やっぱりこの武器って強かったのか」
    「おや、あの武器って意外と良さげな位置にいるんだな…」
      「見ればわかる、強いやつやん!」
 
などと呟いていただきたいw
自分の愛用武器の強弱に一喜一憂するもよし、日頃使っていない武器の意外な実力に気付かされるも良し、
また、新人狩人諸君には今後使う武器を選ぶ際の参考になれば良いかと願う。

では、同志たちよ。
つまらないものだがゆっくりしていってくれたまえ。
 

 
【前提条件】

〇敵に与えるダメージについて
自キャラの関連ステータスは全て99。
敵は全ての属性防御力100(ヤーナム市民とほぼ同じ)としてダメージを算出している。
飽くまで計算によって算出した値なので、実際にゲーム中で表示される数値とは1~2ポイント前後ズレる可能性がある。(小数点以下の切り上げ・切り下げ等の処理によるズレなのでご容赦されたし)

また、武器に装備する血晶石は入手がある程度現実的で、なおかつその武器の攻撃力が最大限発揮できるものをチョイスした。
ただし刺突特化・重打特化・血質特化は、その武器の一部のモーションしか強化できない・内臓攻撃が強化できないなどといった理由から今回は割愛している。特化血晶石を使う狩人諸兄はそのぶん脳内保管してグラフを眺めてもらえたらなと思う。脳に瞳を宿す諸兄ならそれくらい容易いことだろう、わはは。
(ちなみに、大まかな目安としては特化血晶石を採用するとダメージは10%ほどアップするので参考まで)

具体的な血晶石の内容は以下のとおり。

 ・ノコギリ鉈など物理属性のみの武器 → 「筋力補正+65 物理加算+15」、「物理強化+27.2%」×2
 ・ルドウイークの聖剣 → 「物理強化+27.2%」×3

 ・慈悲の刃 → 「筋力補正+65 物理加算+15」、「全強化+21.5% 物理加算+15」×2
 ・葬送の刃、小アメンの腕
       → 「筋力補正+65 物理加算+15」「全強化+23.6%」「全強化+21.5% 物理加算+15」
 ・月光の聖剣、爆発金槌 → 「全強化+21.5% 物理加算+15」×2、「全強化+23.6%」
 ・トニトルス、ローゲリウスの車輪 → 「全強化+21.5% 物理加算+15」×3

 ・ゴースの寄生虫 → 「神秘強化+27.2%」×2、「神秘補正+65 神秘加算+15」

 ・レイテルパラッシュ、銃槍 → 「筋力補正+65 物理加算+15」、「物理強化+27.2%」×2
 ・千景、瀉血の槌 → 「物理強化+27.2%」×3
   ※レイパラ、銃槍は銃撃よりも物理ダメージを重視したセッティング
    千景、瀉血の槌は物理と血のダメージ両方をバランス良く高めるセッティングとした。

以上の条件で、弱攻撃1~3発目までの平均ダメージをグラフに使用するダメージ値とする。
なぜ3発目までなのかというと、今作では”数回攻撃して敵の反撃を避ける”といった立ち回りをすることが多く、あまり4・5・6発目まで一方的に攻撃し続けられることが少ないため。つまり最も使用頻度の高い1~3発目のダメージを平均するのが武器の性能を見るのにちょうど良い参考値になるのではと考え、このようにした。
なお、千景(変形後)のみ1発目は通常の弱攻撃ではなく変形R1攻撃を使用。千景を使う上で弱攻撃を変形R1から始めるのは基本中の基本ですからね。
 
 

 
【 敵を怯ませる力 と 攻撃力(与ダメージ) 】
 
敵を怯ませる力を本編に登場する敵である豚、レンガ持ち巨漢、教会の白衣男を相手にして調査。
その結果をもとにして各武器の怯ませ力をA~Eの5段階にランク分けした。
  詳しくは武器性能(基本)のページを参照。

A~Cまでは弱攻撃が小怯み設定になっているもの。当ブログでは「軽量級の武器」と呼んでいる。
小怯みは無効化する敵(豚は常に小怯み無効、レンガ持ち巨漢は攻撃動作中は小怯み無効など)が多いため、これらの武器の弱攻撃による怯みは安定せず期待できないのが特徴。
A・B・Cの差は、主に強攻撃(大怯み設定)による怯ませやすさでランクを分けた。
Aは強攻撃の怯ませ力も弱く、敵を怯ませるまでに何度も強攻撃を当てなければならないもの。
BはAとCの中間ランク。
Cは強攻撃ならば怯ませ力が強く、簡単に敵を怯ませやすいものである。

D・Eはいわゆる「重量級の武器」。弱攻撃が強攻撃と同じ、大怯み設定になっているもの。
大怯みは無効化する敵が少なく、安定して敵を怯ませることが可能。敵の反撃を潰せる場合も多いので一方的に押し切って倒せるのが最大の長所だ。
D・Eの違いは、その中でもより少ない攻撃回数で敵を怯ませられるものをE。それより若干多い攻撃回数が必要なものをDとしてランク分けした。

グラフをクリックして拡大できます
 
では、実際グラフを見ていこう。

まずA~Cの軽量武器と、D~Eの重量武器。
このどちらに属するかだけでも戦い方が全く変わるほど性能的な違いは大きい。

逆に言えば、A~Cまでのランク差は戦う上でほとんど関係ない。
軽量武器はいずれも「何回か攻撃したら、敵の反撃を避ける」というヒット&アウェイの戦いになるからだ。
まぁ一応、Cランクにある武器は咄嗟の場合に強攻撃で敵を怯ませられる可能性が高いので覚えておいても良いかなというところ。

また、重量武器もランクDかEかの差は大きい。
なぜなら、このランク帯の武器はいずれも攻撃速度が遅いものばかりなので、敵を1発で怯ませるか2発で怯ませるかによっても戦いの安定感は大きく変わってくるからだ。
敵を1発で怯ませられるなら敵の反撃も容易く潰して一方的な完封勝利を狙える。しかし敵を怯ませるのに2発必要な場合は素早い敵の反撃に割り込まれる可能性がある。
そういう違いがDとEの間に起こりうると言えるだろう。


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「ルドウイーク聖剣(変形後)」「教会の石槌(変形後)」
ランクEの怯ませ力を誇る2つの武器。とにかく敵を怯ませる力ならこの2つがトップ。
さらにルドウイーク聖剣は攻撃力(ダメージ)でもトップクラス。
ルドウイーク聖剣を最強武器として挙げるプレイヤーが多いのもまさに頷けるというものだろう。

教会の石槌もグラフ上はルド聖剣に追随する高いダメージを叩き出し、またルド聖剣と比較すると少しスタミナ消費が軽いといった特徴もあるので理論上はかなり強い。
ただ、教会の石槌には地響きバグ(武器の直撃よりも地響きの当たり判定が優先され、ダメージ・怯みが小さくなる現象)があるせいで実際は多少の不安定感がある。
敵を怯ませて完封できる安定感が魅力となるべき重量級の武器にとって、このバグはかなり痛いところに刺さっていると言えるだろう。



「ローゲリウスの車輪(変形後)」「回転ノコギリ(変形後)」
怯ませ力ではルドウイーク聖剣に一歩劣る性能だが、
全ての武器の中でも飛び抜けて高いダメージを叩き出しているのがローゲリウスの車輪である。
この大火力の正体は弱攻撃の3発目。一振りで3hitする超高火力アクションであり1~2発目までの約1.4倍ものダメージが出る。
さらに言えば、その1~2発目だけでもルド聖剣と同じくらいの火力があるし、 なんなら4発目も同じく3hitの超火力ポイント、
さらにさらにローゲリウスの車輪はL2ボタンを押せば一定時間、自傷ダメージと引き換えに攻撃力をさらに引き上げることができるという、とにかく超火力モンスターなのである。
ただやはり怯ませ力Dランクというのが今一つ頼り切れないところであり、また、敵の中には「連続怯み耐性」(一度怯むとその後一定時間怯まなくなる)を持つものがいるというのも怖いところ。
「連続怯み耐性」は多段hit技にとってまさに天敵であり、これがローゲリウスの車輪を”強い武器”ではなく「使いづらい武器」という印象にしている理由の一つだろうと考えられる。

次に回転ノコギリだが、 上図のグラフではダメージ約900くらいの位置にいる。
回転ノコギリも最強クラスの武器としてしばしば名前が挙がるのが、そのわりにはちょっと控えめなダメージだと思わないか?
いや、安心してほしい。回転ノコ愛好家のバケツメット諸兄よ。
実はこの回転ノコギリも多段hit技もち。弱攻撃の4発目が3hit技であり、やはり1~3発目までの1.5倍ほどの超ダメージが出る。
この4発目まで含めたダメージなら平均約1000ポイントとなり、ルドウイーク聖剣に勝るとも劣らないのだ。
怯ませ力はDランクでルドウイーク聖剣に一歩劣るが、そのぶん回転ノコギリにはノコギリ特性と長いリーチがある。 最強候補と呼ばれるのになんら不足はないというわけだ。



「獣狩りの斧(変形後)」「瀉血の槌(変形後)」
「葬送の刃(変形後)」「教会の杭(変形後)」「銃槍(変形後)」
これらの武器の共通点は、”両手持ちするリーチの長い大型の武器”ということ。
ランクE・Dのトップクラス武器であるルドウイーク聖剣や教会の石槌、回転ノコ、月光の聖剣などとも共通する特徴なので、つい獣狩り斧や葬送の刃なども敵を怯ませる力が強いようなイメージを持つかもしれないが、 残念ながらこれらの武器は意外にも怯ませる力があまり強くない。

獣狩りの斧と瀉血の槌は弱攻撃の中に、軽量武器と同じ小怯み設定と重量武器の大怯み設定が混在している。まさに軽量級と重量級の間、中量級の武器というわけだ。
どちらも弱攻撃の1発目は小怯み設定になっているため、小怯み耐性を持つ敵にはどう頑張っても2発目からしか怯ませることができない。
まぁ、使っている感覚としてはほぼランクDと同じだが、厳密に比べると少し劣るといった感じだろう。

葬送の刃、教会の杭、銃槍は実質的にほぼ軽量級武器と同じ。
両手持ちの長いリーチの武器だからといってランクD・Eの武器と同じ感覚で使うとすぐに痛い目を見るので注意。 こんな見た目だが戦い方はノコギリ鉈に近いタイプなのだ。



「パイルハンマー」
軽量級の武器の中で、意外に頑張っているのがこのパイルハンマーである。
いかにも軽量級らしい小さな見た目なのにランクC。強攻撃なら簡単に敵を怯ませることができるのだ。
強溜め以外に特徴がないと思われがちなパイルハンマーに意外な特技があることに気付いてもらえるはず。



 

 
【 攻撃速度 と 攻撃力(与ダメージ) 】
 
攻撃速度は実際にゲーム中で各武器のアクションを比較してランク分けした。
全ての武器が均等なリズムで振るわけではないため厳密にはもう少し細かな違いや誤差があるかもしれないが、大まかに分けて9段階となった。
1段階程度の差だとあまり速度差は感じないかもしれないが、2段階変わると結構明らかな速度差を感じられるように思う。

グラフをクリックして拡大できます

「攻撃速度」と「攻撃力(与ダメージ)」
つまり、”短い時間でいかにたくさんのダメージを与えるか”という、まさにその武器の本当の意味での『攻撃力』を決める要素。
できるだけ速く、できるだけダメージの大きな武器が強い。という当たり前の話。


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「ノコギリ鉈」「ノコギリ槍」「パイルハンマー」
ノコギリ鉈といえば最強候補としても名の挙がることが多い優秀な武器。
グラフを見ると、同じ速度ランクの中では最も与ダメージが高く、まずこの時点で同速度の他の武器より強いことが分かる。
さらに攻撃速度も全ての武器の中でかなり速いグループであり、 つまり高いダメージと素早い攻撃速度を高水準で両立した武器と言えるだろう。
――で、気になるのはルドウイーク聖剣のような速度は遅いが一撃の強力な武器とどちらが強いのかというところ。
ルドウイーク聖剣の一発のダメージはノコギリ鉈の約1.4倍なので、 逆にノコギリ鉈の攻撃速度がルドウイーク聖剣の1.4倍以上あればノコギリ鉈の方が強い、と考えて良い。
そして実際にギリギリそれを上回る程度の攻撃速度はあるように感じられる。まぁ、実戦では敵の反撃の合間を縫いながら攻撃することになるので常に最大効率の攻撃力を発揮できるとは限らないが。
ともかく連続攻撃のラッシュ火力の高さでは全武器の中でもトップクラスにあることが分かるだろう。
さらにノコギリ特性(ボス級の獣タイプの敵にダメージ+20%)もあるので火力はさらに伸び、実質的な与ダメージは800くらいにまで達する。

そしてこのノコギリ鉈とほぼ同等の性能を持つのがノコギリ槍とパイルハンマーである。
ノコギリ槍はノコギリ鉈の姉妹武器なのでさほど驚かないだろうが、
イルハンマー(変形前)が密かに全武器トップクラスのラッシュ火力を持っていることには驚いた人も多いのでは?
イルハンマーは変形後の強溜めの威力が非常に高く最大の特徴となっているため、ついそれ以外のアクションは平均以下の性能しかないと思われがちである。
確かにリーチが短いなど決して使いやすくはないのだが、少なくとも攻撃速度と威力はノコ鉈に匹敵するのだ。
ノコギリ特性こそないが、怯ませ力のグラフの際にも書いたように強攻撃で敵を怯ませやすいという地味な特技もあるので、一撃必殺の強溜めだけがパイルハンマーの戦い方ではないと言えるだろう。



「千景(変形後)」
グラフを見ると分かるように、千景(変形後)の性能は攻撃速度でもダメージでもノコギリ鉈を上回る。
激しい自傷ダメージがある武器なので扱いやすいとは言えないが、当然これも最強クラスの攻撃力だ。
しかも、血質特化の血晶石を装備すればここからさらに攻撃力を伸ばすことも可能。
変形後の攻撃力は自キャラの血質ステータスのみに影響を受けるので、1つのステータスを上げるだけで低レベル時から簡単に高火力を獲得できるのも強みだろう。

ただし注意点があり、この高いダメージは飽くまで攻撃1発目を変形R1で出しているからである。
変形R1は通常の弱攻撃と比較して約1.4倍という格段に高い攻撃力を有しているため、これを使っているから千景の平均ダメージは高いのだ。
仮に変形R1を使わず通常の弱攻撃だけで敵を攻撃をしたら、その平均ダメージはノコギリ鉈とほぼ同じ程度のところまで下がってくる。
もちろん、それでも十分強い攻撃力ではあるが、厳しい自傷ダメージを負うわりには物足りない。だったらノコ鉈で良くね? という感じになってしまうので、 千景を使うのであればやはり変形R1攻撃を使いこなせることは必要不可欠と言って良いだろう。



「慈悲の刃」「獣の爪」「レイテルパラッシュ」
これらはノコギリ鉈より攻撃速度が速いグループの武器だ。
しかしこの速度グループにある武器は他の速度グループの武器と比べて極端にダメージが低い。グラフを下から順に見ていくと、この速度グループに入った瞬間ガクンとダメージが下がるのが分かるだろう。
いくら攻撃速度が速いといってもこのダメージの低さでは火力不足感を免れえず、どうしてもこの辺りの武器がいわゆる「弱い武器」という評価になりがちだ。

また、ノコギリ鉈と同速度のグループでも、 仕込み杖・落葉・千景などノコギリ鉈よりダメージが一回り劣るものはどうしても比較して弱いと感じるだろう。まぁ、ノコギリ鉈が強すぎるのが良くないのだがw



「ローゲリウスの車輪(変形後)」「ルドウイーク聖剣(変形後)」「月光の聖剣」「教会の石槌(変形後)」「回転ノコ(変形後)」
上記はルドウイーク聖剣など攻撃速度が遅いグループでも一撃のダメージが大きい上位の重量武器たち。
やはりこれぐらいのダメージ力があれば攻撃速度が遅くても総合的な火力はかなり高く、ノコギリ鉈などと比べてもそれほど見劣りしない
これら重量級の武器は敵を怯ませる力やリーチの長さに優れたものも多く、そういった性能も含めて全ての武器の中でも上位クラスの強さがあると評価できるだろう。


「獣狩りの斧(変形後)」
獣狩りの斧も長いリーチが特徴的な重量級武器だが、ダメージでは上記の回転ノコや教会の石槌などからだいぶ下がる。初期から使える典型的な重量武器ではあるが、惜しいことに火力はトップ層に及ばないといったところだろう。
まぁ、攻撃力の差はいかんともしがたいので、”リーチが長くて使いやすい”、”変形前も威力と攻撃速度のバランスが良くなかなか火力が出る”、そんな特徴を上手く活かして武器の個性を出していくと良いのかもしれない。


「教会の杭」
教会の杭も多くのプレイヤーから最強候補としてしばしば名前の挙がる武器である。
しかし上記のグラフ内では意外なことにあまり目立たず、やや埋没した位置にいるのが分かるだろう。
変形前はノコギリ鉈と同じ攻撃速度だが与ダメージで劣り、変形後はダメージこそノコギリ鉈と同じくらいに上がるが攻撃速度で劣るようになる。また、変形後は同じ速度グループの獣狩り斧(変形前)と比較してもダメージで劣る。
このように基本性能だけで比較すると意外にも教会の杭はトップ層の武器には一歩及ばない。
――が、多くのプレイヤーから最強格として扱われるのにもちゃんと根拠があり、それが”刺突属性”と"ダメージボーナスの豊富さ"だ。
教会の杭は、特に変形後の攻撃が全て刺突属性。今作に登場する敵は刺突弱点のものが非常に多く、また逆に刺突に耐性を持つ敵というのはほぼいない(刺突耐性を持つのは物理全般が効かない敵だけだ)。
そのため、グラフ上では与ダメージ730くらいの位置にいるが実質的にはもう少し高いと考えて良い。特に「眷属」「上位者」と呼ばれる敵は刺突防御が非常に低いので大幅なダメージアップに期待できる。
さらに、刺突属性ということは「刺突特化」の血晶石を効果的に運用できるということでもある。刺突特化の血晶石を装備した場合の与ダメージは約10%上がって800くらいになる。
また、教会の杭は特定の敵に対してダメージボーナスが発生する性質も持つ。「獣」「血族」に対するダメージは+20%アップ。これも実質的な与ダメージは800超えと考えて良いだろう。
このように、教会の杭は実質的に「獣」「血族」「眷属」「上位者」など今作に登場する多くの敵に対して有利な効果が発生し、さらに刺突特化の血晶石まで加えれば与ダメージ900級の武器にまで達する。
しかもこれら有利な敵の中にはボスなど強敵が多く、逆に有利が発生しない普通の敵には有利効果に頼るまでもなく倒せるザコ敵が多いのも特筆すべきところだろう。
そこそこ速めの攻撃速度でダメージ800・900級の攻撃力(つまり教会の石槌(変形後)クラス)があるのだから、それは当然”強い”と言われるのも納得だ。

 
「ゴースの寄生虫
攻撃速度も遅く、一発のダメージも低い。
どう見てもこれは相当ツラい武器だ。おまけに物理系の血晶石を使えない関係上、内臓攻撃の威力までもが他の武器より極端に低くなる。
これもやはり「弱い武器」の評価が付けられがちな武器と言える。
敵を怯ませる力だけはトップクラスなので怯む相手に押し負けるということはないのだが、とにかくダメージを与えるのに時間がかかる。
 
 

 
【 属性変更した武器の攻撃力(与ダメージ) 】
 
ノコギリ鉈やルドウイーク聖剣など物理属性のみの武器(グラフでは●黒丸で表示)は、特定の血晶石(炎・雷・神秘属性に関係する効果)を装備することで武器の属性を炎・雷・神秘に変化させることができる。
この場合の攻撃力は、物理攻撃力の計算に使用されていた筋力・技術ステータスの影響は受けなくなり、神秘ステータスのみが攻撃力に影響するようになる。

武器に装備する血晶石は以下のとおり。
 ・「炎or雷or神秘強化+27.2%」、「神秘補正+65 炎or雷or神秘加算+15」×2

また、武器にもともと血・炎・雷・神秘属性の攻撃力が付いているものは上記のような血晶石を装備しても属性変化しない。(ゴースの寄生虫のように神秘属性”のみ”の武器も属性変化は不可)
一応グラフには、参考値として2つ目のグラフと同じ内容のまま載せている。


グラフをクリックして拡大できます
 
属性変化した武器は、基本的にどれも物理系の強化(2つ目のグラフ)をしたときより与ダメージがやや下がっている。
またそのせいもあって、月光の聖剣や葬送の刃などもともと神秘属性が付いている武器と比較しても攻撃力は劣る。
また、装備する血晶石が内臓攻撃の強化には対応していないため、内臓攻撃の威力でも物理系の武器や複合属性の武器より非常に低くなる。

しかし、だからと言って属性変化をすぐに弱い武器と判断するのは早計だ。
まず属性変化前の通常の物理属性武器や、月光聖剣などの複合属性の武器は筋力・技術・神秘など複数のステータスを育成しなければ高い攻撃力を得られない。
その点、属性変化した武器は攻撃力に影響するのが神秘ステータスのみなので、少ない育成でも高い攻撃力を得られる点は評価して良い。

また、獣系の敵は炎属性が弱点、眷属・上位者系の敵は雷属性が弱点になっている場合が多く、そういった敵に対しては非常に大きなダメージを与えることができる。
特に属性変化した武器は攻撃力全てが炎や雷属性であるため、爆発金槌やトニトルスなど攻撃力の一部のみが炎・雷属性である武器よりも弱点を突いたときのダメージ増加が大きいのが特徴だ。

ステータスが充実してくると最終的には物理系の強化をした武器より劣る攻撃力になってしまうが、敵の弱点を突くことでピンポイントに高い火力を得られる武器といった感じになるだろう。

ただし、属性変化の利点は神秘ステータスの育成のみ最小限の育成でも高い攻撃力を得やすいことだと前述したが、残念ながらその特徴と反するように属性変化用の血晶石は入手が難しい。
高い攻撃力がなかれば血晶石を効率良く収集することはできず、血晶石がなければ高い攻撃力が得られない、まさにジレンマ。
つまり神秘ステータスのみの育成ではそもそも血晶石を入手しづらいというわけだ。
また、火力の問題だけでなく、本編でも聖杯ダンジョンでもかなり終盤まで進めなければ属性変化用の血晶石を入手できない。
長期に渡って低攻撃力の状態でプレイが続くのも苦しいところだろう。
 
 
< 注目ピックアップ! >
 
「ノコギリ鉈」
属性変化でも相変わらずノコギリ鉈は優秀。
攻撃速度と与ダメージの両方が高水準で整っており、属性変化でも最強クラスの性能である。
また、物理系強化ではほぼ同性能であったノコギリ槍やパイルハンマーは属性変化すると大きく攻撃力を落とすため、軽量級の武器ではノコギリ鉈の単独トップとなっている。

ちなみに、ノコギリ槍やパイルハンマーとこのように差が付いた理由は基本攻撃力の違いによるもの。
武器の攻撃力は「基本攻撃力」と「ステータス補正による攻撃力成長」によって決まるが、
属性変化はどの武器でも「神秘補正+65」の血晶石を2つ使う(合計補正+130)ため、武器にもともと付いている補正の差がほとんど誤差のようになる。
もちろん武器の補正値も高いに越したことはないが、それよりも「基本攻撃力」の方が属性変化の攻撃力に与える影響は大きい。
ノコギリ鉈の基本攻撃力は180。ノコギリ槍やパイルハンマーの基本攻撃力は170。この差が如実に出たというわけである。
 
「パイルハンマー」
イルハンマーを愛用するプレイヤーがしばしばその強さを口にするのが「ヒートパイル」、いわゆる炎属性に属性変化させたパイルハンマーである。
上述のとおり、パイルハンマーの属性変化は基本的にはノコギリ鉈よりワンランク弱くなる。
ただしパイルハンマーには一撃で極めて大きなダメージを与える強溜めがあり、それを炎属性に属性変化させ、なおかつアイテム「油壷」(敵に当てるとその直後に当てた炎属性のダメージが2倍になる)と組み合わせることで全武器中でも類を見ないとてつもないダメージを叩き出すことができる。
まぁ、実際のところ効率が良いかどうかは微妙だが、その一撃のダメージで多くのプレイヤーを魅了しているのが「ヒートパイル」というものだ。
 
「ルドウイークの聖剣(変形後)」「教会の石槌(変形後)」「回転ノコギリ(変形後)」
物理系強化のときも重量級武器でトップ層だったこれらの武器は属性変化でも優秀。
もともと基本攻撃力がかなり高いことに加え、武器自体の神秘補正も高いためだ。
つまり、属性変化は軽量武器ではノコ鉈、重量武器では上記の武器など、物理系強化の頃とトップ層の順位にほとんど変化はないと言える。
回転ノコギリはノコギリ特性(ボス級の獣にダメージ+20%)があるので、獣タイプの敵の弱点である炎と組み合わせるとなお相性が良い。
 
「獣狩りの斧」
獣狩りの斧は物理系強化のときはルドウイーク聖剣や回転ノコギリなど重量武器のトップ層からはやや劣る攻撃力となっていたが、属性変化させた際の攻撃力は意外と高くなり回転ノコギリに追い付くほどの性能となる。特に神秘ステータスがまだそれほど高くない育成状況なら回転ノコを上回ることもあるだろう。
これは武器の基本攻撃力が高いためである。
意外にも属性変化の適性が高い武器として一考の価値はあるだろう。