『SEKIROは本当に弾きゲーなのか』 弾きを重視しすぎると逆に難しくなる、かも?

アクションへたっぴだけど、SEKIRO攻略4周目、ノーデスクリアしました♪
 
 

 
「『SEKIRO』は『弾きゲー』」

「敵の攻撃を『弾き』まくって、敵の体幹を崩せば勝ち」
 
この『SEKIRO』というゲームを言い表す際には、多くのプレイヤーが口を揃えて上記のように語る。
 
また、wikipediaにさえ、
「強敵との戦いでは弾きの成功率を上げていくことが勝利への王道となる」
「(主に弾きを成功させ、)体幹を削りきっての忍殺で倒すことが必須の設計
なんて書いてある。
 

 
『SEKIRO』は『弾き』ゲー
そんな風に考えていた時期が私にもありました
 
そう、今回の記事はこの常識に異を唱えるという話。
なぜならSEKIROを何度も周回プレイしているうちに、管理人の中で意識改革が起こったからだ。
 
これ、『弾き』にこだわると逆にムズいぞ…?
『弾かない』ほうが簡単なんじゃないか……?
 
そして、実際それに気がついた瞬間からSEKIROが劇的に簡単になった
今まで苦戦していたのが幻だったかのように。
まさに私の頭の中で「種ならし」が鳴ったかのような意識改革だったw
 
 
ちなみに、なぜそう思うようになったか具体的な経緯を説明すると――、
 
まず、「2周目の攻略が非常にキツかった
1周目よりも敵の攻撃力が上がっているので、ワンミスが命取りになるというのも当然怖かったが、
それ以上に”キツい”と感じたのは『敵の攻撃によって自分の体幹が削られる量が増えた』ということだ。
 
今作では攻撃を食らう・ガードすると『体幹』が削られる。
この『体幹』のシステムは敵にも自分にもあり、
敵の体幹をすべて削りきれば忍殺フィニッシュが可能。自キャラの勝利となる。
逆に自キャラの体幹が崩されると、自キャラは一定時間操作不能という大きな隙を晒してしまう。
 
『弾き』に成功すると、この削られる体幹の量が通常ガード時よりもかなり小さくなる。
――が、それでもゼロじゃない
そう、敵の攻撃を上手く弾いていても体幹は削られるのである。
 
この、「自キャラの体幹を削られ体勢を崩した結果、ダメージを受ける」というパターンが2周目をプレイしていると如実に増えた。

極めつけはラスボスと戦っていたときだ。
ラスボスの攻撃の中に「1コンボでこちらの体幹を全て削り切ってしまうような強烈なものがあった」のだ。
 
一応、体幹を全て削られても『弾き』に成功し続けている限りは、自キャラの体勢は崩れない。
そのため、上手いSEKIROプレイヤーさんのYoutube動画などでは、まるで自分の体幹ゲージなど見えていないかのようにガンガン弾きまくってクリアする神技プレイがたくさんアップされている。
――が、
それは飽くまで弾き成功率100%だからできる、まさに神技のたぐい。
 
私のようなへたっぴプレイヤーには、ラスボスがこのコンボ攻撃を使うたびに体幹崩れからの大ダメージを食らうリスクを背負わされるので、
この攻撃を弾こうとしている限り一生勝てない。弾き成功率を上げようと考えている限り滅茶苦茶キビしいのである。
 
また、仮に上手く弾きに成功して体勢を崩されずに済んだとしても、
体幹が削り尽くされていることには変わりないので、まずはその危機を脱するために敵から離れて自分の体幹を回復する行動に専念する。
すると、その間に敵の体幹も回復してしまう……。
今まで頑張って敵の体幹を削った努力もパァ。
敵は戦闘開始直後の元気いっぱい状態に戻って、自分だけ瓢箪(回復アイテム)減ってるし、集中力も疲労困憊だし、とほほでござる……
 
というのが「SEKIROあるある」なんじゃないかと思うw
 
じゃあ、へたっぴプレイヤーである私はこの状況をどうやって攻略したか?
 
実に簡単。
ラスボスがこのコンボを使ってきたら、後ろステップで当たらない位置まで下がったのである。
もちろん瞬間的に判断して避けるなんて高度な真似を私にできるわけないので、
最初の2~3発は普通にガード(できれば弾き)しながら、
「あ、これヤバいコンボだ」と判断できた時点でのんびり後ろステップするだけだ。
 
たったこれだけで自分の体幹は削られないし、
あまつさえ敵がこのコンボを空振りしてくれている間は休み時間みたいなものなので、自分の体幹が回復するプレイヤー自身の集中力も回復する
おまけにコンボ終了後の硬直に反撃してダメージまで与えられるときたもんだw
がんばって弾きの成功率を上げようとしていた時よりも、明らかに簡単だし状況も良い。
 
つまりこのゲーム、『弾き』よりも『避ける』ほうが強い
これが私の気づき、意識改革だったというわけだ。

(もちろん、避けるよりも弾いた方が有利な場面も一部ある。
 弾きに避け以上の大きなメリットがあれば弾き、そうでなければ避け優先ということだ)
 
 

 
『弾き』よりも『避け(ステップ)』を重視した方が簡単なんじゃないか?
『弾き』にこだわりすぎると、むしろ危険なのでは?
 
そうだ。『SEKIROは弾きゲーじゃない』、『避けゲー』だ!
 
そう気がついてから、私のSEKIROプレイは明らかに簡単になったという実感があるのだが……、恐らく多くのプレイヤーさんはこの話を信じてくれないだろう。
「気のせいじゃないの?」「周回プレイして慣れただけでしょ」と一蹴されそうな話ではある。
 
 
なので、今からちゃんとその理由・根拠を説明しよう。
っていうか説明します。させて下さい、お願いしますm(_ _)m
 
私のふわっとした主観だけの話ではなく、ちゃんと理由・根拠があるのだ。
 
 
と、いうわけでまずは『ガード』『弾き』『避け(ステップ)』の性能・仕様について説明したい。
それぞれの違いを整理するとこんな感じになっている。
 
 
【『ガード』『弾き』『避け(ステップ)』のメリット・デメリット】
 
ガード 弾き ステップ
タイミング不要
ボタン長押しで
待ってるだけで良い
タイミング若干いる
ステップよりは楽
無敵時間は短い
無敵で避けるには
タイミングが難しい
ガード中はほとんど
移動できない
移動しながらでも
できなくはないが
動かない方が簡単
回り込みや間合い調整など移動として使える
ステップからダッシュもできる
    無敵時間よりも
上記の移動によって
避ける能力が高い
    敵の厄介なコンボ・二択攻撃を拒否・阻止できる
攻撃をガードすると
自分の体幹
大きく削られる
攻撃を弾くと
自分の体幹
少し削られる
攻撃を避けると
自分の体幹・HP
回復の時間を作れる
自分の体幹が削られきった状態でガードすると、
体勢を崩して一定時間行動不能、大きな隙を晒す
自分の体幹が削られきった状態で弾くと、
体勢は崩れず、一応ちゃんと弾ける
 
危険攻撃は
ガードできず
ダメージを受ける
失敗すると
通常ガードになる
ダメージを受ける
失敗すると
ダメージを受ける
    ガードボタンを押しながらステップボタンを押すと、
ステップが出せる
  敵の体幹を削れる  

硬直が長め


ガード後に反撃できる
機会は少ない

硬直は短め


弾き後に反撃できる
機会がややある

実質、硬直ほぼ無し


反撃できる機会が多く、特に敵の背後に回り込んだ場合は敵が振り返るまでの間、溜め攻撃や連続攻撃で大きなダメージを稼ぎやすい

  敵によっては
弾くことで大チャンスになる攻撃がある
 
    狭い場所では
カメラ暴れなどの
理不尽な状況を
引き起こす
 
 
上表を具体的に解説していくと――、
 
◎操作の簡単さ
一番簡単なのはもちろん『ガード』
ボタンを押している間ずっと正面からの攻撃を防いでくれるので、タイミングを気にする必要はない。
 
『弾き』と『ステップ』は敵の攻撃に対してタイミング良くボタンを押す必要がある。

――と言っても、今作の『弾き』はかなり甘い判定となっており、
同じフロムのゲームであるDark Soulsシリーズのパリィや、他のゲームのいわゆるジャストガードなどに比べると非常に簡単である。
あまりタイミングを意識しなくても、適当にガードボタンをぽちぽち連打しているだけで8割くらいは弾き成功になってくれる
敢えてタイミングを意識するなら、“少し早めに押す”くらいがちょうど良い。

一方で、今作の『ステップ』の無敵時間はかなり短い
無敵時間で敵の攻撃をすり抜けようと思うと、タイミングはかなりシビアだ。
Dark SoulsシリーズやBloodborneの回避・ステップに比べると、今作のステップは明らかに”避けづらい”と感じるため、恐らくこの辺りもSoulsシリーズ経験済みの多くのプレイヤーが「SEKIROは避けよりも弾きが大事。弾きゲーだ」と思う理由なのだろう。
実際に私もSEKIROプレイ開始初期の頃は、ステップの避けられなさに「今作のステップは無敵時間ないのでは?」と思ったくらいだし、いまだに無敵をあてにした避け方はできない。
なぜなら、私はへたっぴだからだw タイミング良くボタンを押すなんて一番の苦手分野であるw
 
とは言え、無敵時間だけが『ステップ』の避け方ではない。
もっとシンプルに、後ろステップで敵の攻撃が届かない位置まで下がる、前ステップで敵の攻撃が当たらない背後に回り込む、など『ステップによる移動』でも敵の攻撃はかわせる
むしろこれこそがステップの重要な性質で、『ステップ』は今作におけるほぼ唯一の移動能力を持つ防御法である。
しかもステップからスムーズに『ダッシュすることもできる。敵から距離を取る、戦いやすい場所に移動する、敵の攻撃を空振りさせるという能力は非常に高い。
 
――で、じゃあその移動避けまで含めて『ステップ』と『弾き』、どちらが簡単なのかと考えると、
「タイミング良くボタンを押す」という点に関しては、ほとんど入力の難易度(アバウトなタイミングでも大丈夫かどうか)に差は無い。
 
むしろ『ステップ』の避けで注意すべきはタイミングよりも、
「そもそも避けにくい攻撃がある」ということだ。
前述のとおり、今作のステップは無敵時間が短い。だから敵の横振り攻撃などをすり抜けるように避けるのは非常に難しい。
発生の速い小技なども見てから避けるのは間に合わなかったりするし、
また、リーチの長い攻撃は後ろステップしても避けきれず届いたりする。
 
『ステップ』で避けられる攻撃と、避けられない攻撃をちゃんと憶えるというのは大事なところだろう。
逆に言えば、ステップで避けられる攻撃は避け、避けづらい攻撃は『弾く』しかないとも言える。
避けにくい小技は『弾き』、避けやすい大技は『避け(ステップやダッシュ)』と思っておくだけでも、だいたい間違いない。

となると、『弾き』と『避け(ステップやダッシュ)』使い分けるの大変なんじゃないの? かえって難しくなるんじゃないの?
と思うかもしれないが、その点の心配はほとんど必要ない。
理由は「◎失敗のデメリット」の項で後述する。
 
ちなみに、このようにSEKIROでは『避け(ステップ)』の重要性を説いている私だが、
Dark Soulsでは避け(回避ローリング)をほとんど使わない、ゴチゴチの盾ガード愛用者だったりする。
なぜならDark Soulsでは盾ガード状態のままでも自由に移動できるからだ。

敵の攻撃を食らわない最も良い方法とは、ガードでも回避でもパリィでもなく、そもそも攻撃が当たらない場所(安全地帯)に居ることが最適解だと思う。安全地帯にいればタイミングのミスも判断のミスもない。

だからこそ、その「安全地帯までどうやって行くか」というのがSoulsシリーズやSEKIROにおける私の防御の考え方で、
Dark Soulsでは盾ガードでも回避ローリングでも移動は可能だけど、盾ガードの方がタイミングの判断が必要ないぶん回避より安定する。
SEKIROではガード中の移動ができないのでステップしかない。
――という風に防御方法を選んでいるのである。

 

 
◎ステップ避けは敵の厄介な攻撃を拒否できる
 
『ステップ』で敵の攻撃を避けることの大きな利点の一つがコレ。
 
具体例を示した方が分かりやすいので、
例えば今作に登場するボス「巴流を使いこなす若武者」を思い浮かべてほしい。
このボスの攻撃パターンの中に、
 「ジャンプ斬り下ろし攻撃」→「突きの危険攻撃」or「下段の危険攻撃」
というものがある。
 
危険攻撃は通常のガードが不可能で、特に下段の危険攻撃は弾きも不可能。
攻略のセオリーとしては、突きには前ステップ(見切り)、下段はジャンプで避ける、というのが正解になる。

――が、このボスは上記のとおりジャンプ攻撃から突きor下段という二択を仕掛けてくるため、敵のモーションを見て瞬間的に判断しなければならない。
もちろん判断を間違えれば大ダメージ確定。

モーションを見て判断できる上級プレイヤーさんは良いのである。
問題は私のようなへたっぴプレイヤーだw
私のようなプレイヤーはだいたい判断を間違えるし、運良く正解した場合ですら焦ってタイミングを間違えるw
なんなら二択の判断に意識をとられすぎて、そもそも最初のジャンプ攻撃を食らってしまうこともある…… (; ・`д・´)オワットル
 
なので、私のようなへたっぴはこんな二択と真面目に向かい合っている限り一生勝てないのである。
自キャラのHPだけでなく、プレイヤー自身の集中力まで削られてゲームオーバーだ。
 
そこで『ステップ避け』の出番である。
最初のジャンプ斬り下ろしを前ステップで避けて、ボスの背後に回り込むとどうなるか。
なんと、ボスの攻撃はジャンプ斬りだけで終了し、厄介な突きor下段の二択が発生しなくなるのだ。ついでにジャンプ斬りに対しても弾き失敗でダメージを受けるリスクを回避できる。
 
今作の敵は、プレイヤーキャラが敵の正面近距離にいると攻撃してくるようなAIになっている。
そのため、前ステップで背後に回り込んだり、後ろステップで距離を大きく離したりすると、敵の連続攻撃を途中で止められるというパターンは非常に多い。
またAI的には止まらない場合でも、背後から攻撃を当てれば敵が怯んで止まるというパターンもあるし、そもそも突きor下段どちらを出されても敵の背後にいれば当たらないということもある。
 
ともかく、『ステップ』で避けることによって、敵の厄介な連続攻撃を拒否・阻止・無視できる場合がある。
対処の難しい攻撃にわざわざ付き合わなくて良いという、この恩恵はへたっぴにとって非常にありがたいところだ。
 
逆に、『弾き』や『ガード』は敵の攻撃を真正面から受け止めるという防御法であるため、敵の攻撃が途中で止まることはない。
強力な連続攻撃を最初から最後まで全て受け切ることが求められ、失敗すれば大ダメージを受けてしまうだろう。
敵の真正面とは、当たり前のことだが敵のあらゆる攻撃が飛んでくる最大の危険地帯なのである。移動能力のない防御法のリスクとはまさにそういうことだ。
 

 
◎自分の体幹の守りやすさ
 
体幹」は敵だけでなく自キャラにもある。敵の攻撃を食らったりガードしたりすると自キャラの体幹が削られていき、体幹が完全に削られ尽くした状態で再び攻撃をガードor被弾すると自キャラは体勢を崩して一定時間操作不能、非常に大きな隙を晒してしまう。
 
つまり今作で自キャラがダメージを受ける原因というのは、弾きや避けの失敗からくる単純なものだけでなく、体幹が削られた結果の被弾というのも少なくない。
特に周回プレイに突入すると敵の攻撃による体幹削りは非常に大きくなるので、これが一番のダメージ要因になりかねないほどだ。
もちろん一周目のプレイ中であっても、弾きが苦手なプレイヤーほどこの問題を抱えやすい。
また、ダメージ原因になるという以外にも、自キャラの体幹が残り僅かな危険な状態では積極的に攻めるのが難しくなる。まずは削られた体幹の回復を優先したいところだが、しかし自分の体幹を回復させている間に敵の体感も回復してしまうし、攻めよりも体幹回復を優先するぶん戦闘が長期化し、敵の攻撃を避け損なうなどのミスも増えてしまう。
 
つまり、自分の体幹が削られるというのは、多くのプレイヤーが想像している以上に実はかなり深刻なことなのである。
 
ではその「自分の体幹を守る」という点について、
やはり最も良い防御法は『ステップ(避け)』になる。
敵の攻撃を避ければ自分の体幹は全く削られない
更には敵の背後に回り込んだり距離を離したりすることで、次の敵の攻撃が来るまでに多少の猶予ができるため、この間に自分の体幹の回復にも期待できる。
そう、敵の攻撃を避ける・空振りさせることは体幹を削られないどころか、むしろ回復すら得られる強力な有利行動なのだ。
 
一方で、『ガード』や『弾き』はどうしても自分の体幹を削られてしまう
弾きに成功すればガードよりはかなり軽い体幹削りで済むとはいえ、それでも飽くまでガードよりはマシという程度。体幹の削られ量がゼロになるわけではない
特に敵の攻撃が強力になる2周目以降は、たったワンセットの連続技を弾くだけでも自分の体幹がほとんど削られ尽くしてしまうような場面も多くなっていく。
 
一応、自分の体幹が削られ尽くした状態でも『弾き』に成功し続けている限りは体勢を崩さずどうにか守り切れる。
なので、弾き成功率100%のメチャクチャ上手い人なら自分の体幹など気にせず徹底した弾きプレイを押し通すことはできるし、それが上級プレイヤーの魅せプレイとしてYoutubeなどにもたくさん動画が公開されている。
――が、それは特別上手い人だからできること。
体幹を削られた状態ではたった一度の弾きミスから体勢が崩れ、大ダメージを負う。
しかも1回弾きに成功すれば終わりではない。連続攻撃ワンセットで3~4発、戦闘全体で見れば数十発の敵の攻撃をさばき続けるのが、このSEKIROというゲームだ。
仮に弾きの成功率が90%でも、残り10%のミス確率は必ず数十発の攻防の中のどこかでうっかり引き当てられてしまうだろう。
じゃあ、どうするか?
wikipediaにも書いてあるように『弾きの成功率を上げていくことが勝利への王道』というのも正解の一つ。目指せ、成功率100%。
でももっと遥かに簡単で、圧倒的にリスクの少ない方法あるじゃないか。
『ステップ(避け)』だよ!
 

 
◎入力失敗のリスク&入力の優先順位
 
これはちょっと小難しい、システムの解説とそれを利用したテクニックの話になるのだけど、
分かりやすいところから説明すれば『弾き』と『ガード』の関係、
敵の攻撃に対して『弾き』を狙ったが、タイミングがズレて通常の『ガード』になった――という経験がSEKIROプレイヤーなら誰しもあるだろう。
弾きには失敗しているがダメージの直撃は免れているので、私のようなへたっぴプレイヤーはこの仕組みにかなり助けられている。
 
これは今作の『弾き』と『ガード』が同じボタンだから起こることで、
Dark Soulsのようにガードとパリィが違うボタン操作の場合はあまり起こらない。
(そもそもDark Soulsではパリィ失敗は通常ガードの半分以下の防御性能として計算されるので、パリィ失敗の被害は非常に大きい)
 
つまり、この仕組みを考えると
『弾き』は失敗しても通常『ガード』になってくれる場合が多いので、
タイミングを合わせるのに苦手意識のあるへたっぴプレイヤーであっても、最初から弾きを諦めてガード一辺倒になるよりは、
「運良く弾けたら良いなぁ」くらいの気軽さでぽちぽちボタンを押して『弾き』を狙った方がお得だ。
 
ちなみに、『弾き』のコツは”少し早めに押す”ことだと前述したが、
それはもちろんその方が弾きの成功タイミングに合いやすいというのが最大の理由であると同時に、弾きに失敗してもガードで身を守れるという点でも”少し早め”の方が合理的だからでもある。
当然ながら、『弾き』も『ガード』もボタンを押さなければ発動しない。つまり、敵の攻撃に対して”ボタンを押し遅れる”ともちろん敵の攻撃は自キャラに直撃する。
だからタイミングは”少し早め”を意識するのがベスト。弾きのタイミングにも合いやすく、失敗してもガードの保険が効くので安全性が高い。
 
 
ちなみにちなみに、さらに突っ込んだシステムの解説をすると、
敵の攻撃にはどうやら”少し早め”でないと弾けないものと、”ほぼ同時”でも弾けるものの2種類があるようだ。
SEKIROの弾きはDark Soulsのパリィと同様にボタンを押した直後からではなく、ボタンを押して数フレーム後から発生し、その後また数十フレームくらいまで弾き成功のタイミングが持続する。(正確なフレーム調査はまだしていないのでもし間違っててもご容赦ください。個人的にはDark Soulsのパリィよりやや判定発生が遅く、そのかわり判定の持続はかなり長いように感じています)
なので、ガードボタンを連打するいわゆるカチャカチャガードでは、このボタンを押してから実際に弾き判定が発生するまでの”弾けない時間”がボタンを押すたびに発生し、弾きは成功しにくくガード判定になりやすい仕様になっている。
逆に言えば、ボタン入力と同時に弾き判定も発生するなら、とにかくボタン連打であらゆる攻撃を弾けてしまう。ボタン入力から弾き発生までに僅かなズレを設けているのは恐らくそれを防ぐための仕様でもあろうと思う。
しかしその一方、今作に登場する敵の中には高速の連続攻撃を繰り出してくるものもいて、こういった連続攻撃はボタン連打でカンカンと簡単に弾ける。
上記の「ボタン入力から弾き発生までの”弾けない時間”」の存在を考えると、こういった連続攻撃をボタン連打で弾けるのは実はおかしな話だ。
このような連続攻撃は”ほぼ同時”のボタン入力でも十分弾くことが可能であり、それ以外の攻撃に対する弾きとは明らかに成功のタイミングが違う。
これは恐らく、速い連続攻撃に対して「ボタン入力から弾き発生までのタイムラグ」を意識して正確に先行入力をするのが困難なのと、何より目に見えている敵の動作と自分の入力するボタンのタイミングが常にズレ続けているとプレイヤー自身の感覚としても気持ち悪さが発生するからで、
こういった素早い連続攻撃などテンポ感を重視する攻撃に対しては”ほぼ同時”のボタン入力で直感的に、気持ち良く弾けるように調整がされているのではないだろうか。
 
――と、敵の攻撃には”少し早め”でないと弾けないものと、”ほぼ同時”で弾けるものの2種類があるようだが、まぁ、実際プレイするにあたってこれを見分ける必要はない。
”ほぼ同時”で弾けるものは当然”少し早め”でも弾けるので、基本は全て”少し早め”を意識しておけばOKだ。
 
 
さて、『弾き』は失敗しても『ガード』の保険が効く、という話だが
では『ステップ』はどうなのだろうか?
 
ステップは弾き・ガードとは入力するボタンが違う。
弾きとガードの関係のように、ステップに失敗してもガードの保険が効く、というようなシステム的強みはないだろうか?
 
実はある。
というのも今作は「ガードボタンを押しながらステップボタンを押すとステップが出る」という仕様になっている。
つまり、『弾き』や『ガード』をしながらでも『ステップ』の入力ができるということだ。(ちなみに、ジャンプもステップと同じ)
またさらに、ステップは弾きとは違って敵の攻撃をできるだけ引き付けたタイミングで使うのが基本。(早めに入力すると敵の攻撃が追尾してきて避けきれない&ステップの無敵時間はステップの前半に発生するので)
 
これらの仕様を踏まえると、
「敵の攻撃を『弾き』でさばきつつ、避けるべき攻撃がきたら『ステップ』」という操作方法で、
『ステップ』を出し遅れても『弾き』、『弾き』のタイミングがズレても『ガード』という非常に手堅い防御が可能なのである。
 
文字で書くと複雑で難しそうに感じるかもしれないが、実際の操作は意外と簡単。
つまりは、”ステップはガードボタンを押していても押していなくても関係なく出せる”ということなので、
「運良く弾きになれば良いなぁ」でガードボタンをカチャカチャしながら、「あ、これ避けた方が良い攻撃だ」と思ったらステップボタンを押す。それだけ。
ステップボタンを押すときにガードボタンを押しているか押していないかは気にしなくて良い。自キャラが硬直中などステップが出ない(間に合わない)状況では自動的にステップではなく弾きorガードになってくれる。
 
 
で、この「弾きながらステップ」ができるということは、他にもこんなことができる。
敵が連続攻撃し始めたのを見てから、途中でステップ逃げする」という避け方だ。
 
敵の連続攻撃を全て弾こうとすると自分の体幹が削られて危ない。だからできるだけ避けた方が安全、――というのは前述したとおりだが、
そうは言っても私のようなへたっぴプレイヤーには、敵の初撃にいきなり反応して、しかもそれが厄介な連続攻撃であることを判断して避けるなんてことできるわけがない。
 
そこで役に立つのが「弾きながらステップ」だ。
まずはカチャカチャガードで敵の攻撃を2~3発ほど『弾き』or『ガード』しながらさばく、その間にその攻撃が対処の簡単なものかすぐに避けた方が良い厄介な攻撃かを判断するのである。
で、避けた方が良い攻撃だと分かった時点で『ステップ』を入力すれば良い。(できればステップは2~3回連打。安全のためにガードボタンもカチャカチャし続ける)
弾きやガードの硬直が解け、ステップ可能になった時点でガードや弾きよりもステップが優先されて自動的にステップで敵の連続攻撃から脱出できる
 
こんな風にSEKIROは敵の攻撃を弾いてる最中でもステップで抜けることができる。
「一度弾き始めたら最後まで弾ききらなければいけない」と思い込みがちだが、実際はそんなルールなどなく、連続攻撃の途中にいくらでも抜け出せるタイミングはあるのだ。
これができるということを知っておくだけでも、防御の選択肢は広がるだろう。
敵の初撃でいきなり弾きか避けかを判断する必要はなく、カチャカチャガードで2~3発いなしている間にゆっくりと判断することができる。
敵の攻撃を全部弾くよりも簡単だし、自分の体幹もあまり削られないし、
なんならステップで逃げたあと敵が残りの連続攻撃を空振りしている間、自分はゆっくりとそれを待って自キャラの体幹回復プレイヤー自身の集中力を回復させ、
さらには敵の攻撃が終了した動作後硬直に反撃まで当てることができるというわけだ。
 
このように、『ステップ』は入力の優先順位などシステムの仕様を利用するにおいてもかなり強く優秀な行動となっている。
 

 
ちなみに、この「弾きながらステップ」を上手に使うためにも、
私は『弾き』の成功率にはあまりこだわらず、確実に弾きたいという場面以外はカチャカチャガードで十分と思っている。
 
いや、もちろん弾きの成功率は高ければ高いほど良いに決まっている。
カチャカチャガードではなく、全て正確に目押しできるならもちろんそうした方が良い。
 
――が、問題は人間の集中力にはどうしても限界があるということだ。
「弾きながらステップ」はガードボタンで弾きを入力しながら、ステップボタンも押すという動作なので、当然ながら弾きを敵の攻撃タイミングに合わせながらステップのタイミングも計るなんてこと、両方を高精度でやるなんてあまりにも難しすぎる。
格ゲーのプロでさえ、「地上戦のかけ引きに注意しながら、対空にまで意識を向けるのは難しい」「地上と対空、今どちらが大事なのかを判断しながら意識の配分を変えるのが」と言っている。
多方面に高精度の意識配分をするのはプロゲーマーでも難しい。
 
HUNTER×HUNTER風に言えば、「君の敗因は、メモリのムダ使い♪」である。
全てのことに脳のメモリを使おうとしても足りず、結果的に全てが中途半端な精度にしかならない。
 
なので、弾きはほぼボタンカチャカチャ。ほとんど意識を使わず適当に押しておく。
そのかわり、敵がどの種類の攻撃を使ってきているかや、それに合わせてステップするべきかなど、そういった状況判断の方に意識のメモリを割く。
また、この「意識のメモリ」はもちろん「プレイヤーの集中力」の影響をもろに受けるので、本当に必要な場面に集中力を残しておくために、戦闘全体としてはややのんびりしているくらいのプレイ感でむしろ丁度良いくらいだろう。
つまり、戦闘において一番大事なことに意識を向けるため、それ以外の部分はできるだけ簡略化して意識のメモリや集中力を節約・温存しておくというわけだ。
そしてその「一番大事なこと」って「弾きの精度を上げること」じゃないよね、もっと影響が大きくて大事なものあるよね、というのが今回の記事で私が伝えたいことである。
 
ちなみに余談だが、ゲームのプレイに慣れるとだんだん上手くなっていく、というのを誰もが経験したことがあると思うが、
これも実は「ムダなことに意識のメモリを使わなくなった」というのがプレイ上達の主な要因だろうと私は思う。
もちろん操作テクニックの向上もあるだろうが、実際のところプレイ内容に影響を及ぼすほど複雑な操作テクニックが要求されるゲームはあまり多くない(特にスーパープレイでもない、ストーリークリア程度の水準なら)。操作テクニックそのものが攻略に大きく関わるのは格闘ゲームくらいだろう。
では、その「プレイの上達」というのは操作テクニック以外にどこで起きているかと言えば、それが「意識のメモリの使い方が上手くなった」ということだろう。
初心者のうちはどうしても、画面に映っているあれもこれもに気が散って、その結果本当に見なきゃいけない大事な情報(敵の攻撃動作とか)を見落としたり、見えても焦って判断を間違ってしまいがちである。
しかしプレイを繰り返すうちにだんだんと「無視しても良いもの」が分かってくるし、するとそれまでそこに向けていた意識を他へ向けられるようになる。
そして最終的には画面の大事な情報にちゃんと注目して、落ち着いて事前に準備した判断が下せるように意識が最適化されていく。これが「プレイの上達」というわけだ。
 
だから、どんなアドバイスを聞いてもいきなり最初から上手くできるわけがない(意識が最適化されてない)し、繰り返しプレイしていればじきに上手くできるようになる。
また、この「意識の配分が整理される」=「プレイの上達」になるということが分かっていれば、無理に何でもかんでも全対応しようとするよりも、簡略化できる部分は簡略化してどんどん意識の外に捨てていった方が結果的には上達も早い。
なので私は今回このような記事で、
「この攻撃は弾け! この攻撃は避けろ!」といった具体的な攻略法ではなく、
「弾きって実はあまり重要じゃないよ」「避けに注目した方が良いよ」というのを解説したいのである。
それが上達の近道だと思うから。
 
 

 
◎敵への体幹ダメージ・HPダメージへの繋げやすさ
 
以上までは『ガード』『弾き』『ステップ』の防御面の性能を解説してきた。
防御におけるステップの有用性を理解していただけていると嬉しい。
 
では次に攻撃面の性能についても考察していこう。
まず明らかに分かりやすいのは『弾き』。
『弾き』に成功すると敵の体幹を削ることができる。これはステップやガードにはない特徴だ。
今作では敵の体幹を全て削りきればHPが残っていても敵を倒す事ができため、つまり弾きは防御であると同時に攻撃にもなっている非常に特異なアクションだと言える。
恐らくそういった特徴的なイメージがあるからこそ、「SEKIROは弾きゲー」「敵の猛攻を弾けば弾くほど、逆に敵を追い詰める事ができるゲーム」と言われるのだろう。
 
ただ、実際にプレイしてみると、敵の体幹を削るよりも、まずHPにダメージを与える事の方が重要だったりする。
というのも、敵の体幹とHPには以下のような関係があるからだ。
 ・ 体幹は敵が何もしていないとき、時間経過で回復する。
 ・ HPが多いほど体幹の回復が早く、HPが減ると体幹の回復が遅くなる。
 ・ 体幹の最大値や回復速度は敵によって異なる。
 
上記のとおり、まずはHPにダメージを与えないと、いくら敵の体幹を削ったところで簡単に回復されてしまう、という仕組みだ。
 
もちろん、めちゃくちゃ上手い人ならHPダメージを与えなくても、体幹を削るだけで敵を倒し切ってしまう人もいる。
敵の体幹は攻撃や防御を何もしていない状態の時に回復するので、敵の体幹が回復しないように常に攻め続け、なおかつ敵の攻撃を全て弾き続ければ良い。
(イメージ的にはデビルメイクライのスタイリッシュコンボのシステムと同じだ)
だが、それは何度も言うように「上手い人だからできること」。
常に攻め続け、常に弾き続けるということは、当然自分がダメージを受けた時に回復瓢箪を飲む時間はない。瓢箪を飲む間に敵の体幹は回復してしまう。
もちろん、弾き続けることによって自キャラの体幹も徐々に削られていくが、これを回復している時間もない。つまり、自キャラの体幹が削られ尽くしても体勢を崩さないように、弾きミスは1発も許されないわけだ。
ということは、実質ほぼ「ノーダメージ&弾き率100%&タイムアタック」になる。
SEKIROを普通にクリア・周回するより遥かに高難度なプレイであることは明らかだろう。まさに魅せプレイだ。
初心者やライトゲーマーがいきなりこのプレイスタイルを目指しても、逆にゲームを難しくしてしまうだけである。とりあえずクリアが目標ならもっと簡単なプレイスタイルを選ばなければ。
 
というわけで、
SEKIROの戦闘で大切なのは「まずHPダメージを与えること」。
特に敵のHPを半分以下まで減らすと体幹の回復はほぼ無くなるので、いかに早い段階でこのHP1/2まで持っていくかが非常に重要だ。
そうすれば、敵の体幹回復を気にせず自キャラのHPや体幹の回復ができるし、弾き率が低いプレイヤーでも運良く成功した弾きを積み重ねて着実に勝利に近付いていくことができる。
 
ちなみにそのダメージの稼ぎ方にもSEKIROは大きな特徴があり、
今作に登場する大半の敵(最弱の雑兵も含めて、武者や忍者など人間型の敵)は異常なほどガードが堅く、普通に斬りかかってもまずダメージを与える事ができない
では、そういった敵にHPダメージを狙うにはどうするかというと、
自分から先手を取って攻撃するのではなく、
まずは敵にこちらを攻撃させ、それを弾きやステップあるいは突き見切りや下段飛びなどの防御でさばく。それから、敵の動作後硬直(攻撃後の隙)に反撃を食らわせる。
――というのが基本となっている。
 
まぁ、言葉で説明するとシンプルな仕組みではあるのだが、Dark Soulsシリーズなどに比べるとSEKIROは敵にダメージを与えるチャンスが非常に少ない。この仕組み・ルールを理解していないと本当の本当にダメージを与えられないのだ。
 
 
――というわけで「本題」
『ガード』『弾き』『ステップ』、一番ダメージ稼ぎに繋げやすいのはどれ?
 
もはや耳にタコができそうなほど繰り返したセリフだが、
やはり実はダメージ稼ぎについても『ステップ』が非常に優秀なのである。
 
理由は考えてみればとても単純で、ガード・弾きとステップの根本的な違いによるものだ。
 
『ガード』『弾き』は「敵の攻撃を受け止める」防御法である。
そのため、敵の連続攻撃を最後までしっかりと受け止め、なおかつその最後の攻撃を受け止めた時点から自キャラの方にもガード硬直・弾き硬直というものが発生する。(もちろんガードよりも弾きの方が硬直時間は短い)
そしてそのガード硬直・弾き硬直が終了して、なおかつまだ敵の動作後硬直が残っているならようやく敵に反撃が可能になるわけだ。
 
その一方で『ステップ(避け)』は「敵の攻撃を受け止めない」。
つまり、敵の攻撃を最後まで待つ必要はなく、避けられるところで避けて、ステップの動作が完了すればあとは全てプレイヤー側の自由時間
余裕をもって敵に反撃できるし、しかも溜め攻撃や火吹き筒の溜め炎、不死斬りなど発生の遅い大技も当てやすい。
 
 
また、『ガード』『弾き』は「自キャラが敵の真正面にいる」ので、
動作後硬直の解けた敵はすぐにまたガードの固い状態に戻って、こちらの反撃をガードし始める。
そのため、当てられる反撃は1~2発程度。
 
しかし『ステップ』は前ステップで「敵の背後に回り込む」ことができる。
敵は動作後硬直が解けて、さらに自キャラの方へ振り返るまで無防備な状態が続くので、正面から反撃するときよりも1発分は多く反撃が当たる可能性が高い。
 
 
もちろん『弾き』も『ステップ』も結局のところ反撃できるかどうかは敵が使う攻撃次第なので、ステップ避けすれば何でもかんでも反撃が確定するというわけではないし、あらゆる敵にステップ避けをするべきというのでもない。
ただ、ゲーム全体の雰囲気として、『弾き』より『ステップ』(またはダッシュなど敵の攻撃を空振りさせる行動)の方が一度のチャンスで多くのダメージを稼げるし、チャンスの数自体も多いという感じがある。
 
実際、私自身も敵の攻撃を避ける・空振りさせることを意識しだしてから格段にダメージチャンスが増えたと実感している。私のプレイにおける一番のダメージ稼ぎがしらが『ステップ』やダッシュなど敵の攻撃を空振りさせる行動だ。
逆に言えば『弾き』を起点にダメージを稼げるパターンはそんなに多くない。
一部の敵の一部の攻撃を除いて、ほとんどの敵の攻撃は弾きに成功しても反撃確定がない
せいぜいたまに運良く当たったり当たらなかったりする程度なので、ダメージ稼ぎとしてはあてにできないし、そのわりに敵の攻撃を正しく弾かないといけないのでリスクとリターン、および弾きにプレイヤーの集中力をどれだけ割くかというコストのバランスが良くない
きっと弾きは敵の体幹を削れるという大きな特徴があるので、そのぶんHPダメージ稼ぎはやや弱めにしてあるのだろうな、と思った。
 
そう、『弾き』の一番の使いどころは、上記でもチラッと言った『一部の敵の一部の攻撃』である。
敵の中には特定の攻撃に対して『弾き』を成功させると、非常に大きな隙を晒すなど特殊なリアクションが発生するものがあり、それこそが弾きから狙える重要なダメージ源だ。
(隙を晒す以外にも、特定の危険攻撃を高確率で繰り出してくるなどのリアクションもある。危険攻撃は来ることが分かっていれば簡単にさばける上にダメージのリターンも取れるので、実質これもプレイヤーにとってチャンスになる)
なので、こういった特定の攻撃に対してだけは避けずに『弾き』成功を狙いたい。
プレイヤーの集中力を注ぎ込む価値のある大事な『弾き』だ。
 
 
と、まぁ、敵にHPダメージを与える方法としては上述のとおり
 『ステップ』を一番の稼ぎがしらと考えつつ、
   特殊リアクションを引き出せる攻撃に対しては『弾き』をがんばる。
    ついでに、突きの危険攻撃には『見切り』からの反撃、
      下段の危険攻撃には『ジャンプ』からの反撃、
というようにあの手この手でダメージを稼いでいくのが実際のSEKIROの戦い方だ。
 
「敵の攻撃ごとに避けたり弾いたり見切ったり飛んだり、ややこしいよ!」と思うかもしれないし、実際ややこしいw
私も初心者の頃はずっとパニック状態だったw (←今でもパニクるの間違いでした謝罪して訂正します)
 
まぁ、確かにややこしいが、できるならダメージを稼ぐ方法はできるだけたくさん持っておいた方が良い。
できるだけ早い段階でHPダメージを与えて、敵の体幹回復を止めることがこのSEKIROというゲームの戦闘では本当に重要だから。
 
また、敵ごとに「この敵は下段は使わない」とかある程度の傾向があるし、
全部のダメージチャンスに対応するのは難しくても、『避け』『弾き』『突き見切り』『下段跳び』の中でどれが自分にとって簡単で、ダメージを多く稼いでくれるかを考えてその行動を優先する
逆に言えばテクニック的に難しい上にダメージも稼ぎにくい行動はあえて狙わない
そうやって自分の行動、脳のメモリを最適化していくのが良いのだろうと思う。
 
ちなみに、敵のHPを約半分まで素早く削れるようになったら、
じゃあ残り半分のHPを削るのもそんなに難しくないよねってことで、そのまま変わらずHPダメージを取る戦い方を続けても良いし、
あるいは敵の体幹削りを狙って弾きを頑張る戦い方に変えても良しだ。
実際、私がプレイしていると敵のHPが残り30~40%になった時点で、敵の体幹も残り30~40%くらいで、HPが無くなるのが早いか、体幹が無くなるのが早いか、どっちだろなーみたいな感じで、勝てる方で勝てば良いやーと思って特に戦い方を変えたりはしていない。
つまり、私のような適当なカチャカチャガードでも、HPダメージをちゃんと稼いでおけば敵の体幹をしっかり削れるということなので、本当に弾きの正確性にはこだわる必要性ないと思う。(クリアが目標なら)

ちなみにちなみに、敵への体幹を削りは、
通常攻撃を当てたときの削り量を「1」としたら、
『弾き』成功は「2」、突きの危険攻撃を『見切り』でさばくと「4」くらい。

なので、敵の体幹を削る際には、『見切り+反撃』が非常に強力だし、
『ステップ避け』から2~3発反撃を当てるのでも意外と体幹は削れるので、避けて反撃できる攻撃をわざわざ弾きに変える必要性もあんまりないんじゃないかと思う。
あとは見切りも反撃も狙いづらい敵の小技を弾きで稼ぐのが美味しい。
――というのが簡単さと効率の良さ(&敵のHPが減った後半戦も戦い方を変えなくて良いという楽さ)の面でバランスが良いのかなと思う。
 
 
また、別の言い方をすれば、
弾き、ステップ(避け)、突き見切り、下段飛び、を使い分けるSEKIROの戦闘は確かにややこしい。
しかしこの内、『突き見切り』と『下段跳び』についてはこのゲームの開始直後にチュートリアルのメッセージが表示されるし、死なず半兵衛のトレーニンもあるし、
実際の戦闘中でも分かりやすく危!」のマークが表示されるので、初心者でも「これは大事なんだ」と意欲的に頑張っているはず。
 
その結果できあがるのが、
基本は『弾き』、突きの危険攻撃には『見切り(前ステップ)』、下段の危険攻撃には『ジャンプ』
というSEKIROおなじみの戦闘スタイルである。
 
おい…、 『ステップ』と『ダッシュ』、どこいった?
 
……キミのような勘の良い忍びは嫌いだよ。
 
そう、見切りや下段跳びのチュートリアルメッセージや分かりやすい「危!」マークが目立つ一方で、地味な『ステップ』の存在は忘れ去られてしまいがちなのだ。
しかもステップそれ自体は無敵時間が非常に短いので何でもかんでもは避けられない。
初心者が適当に使おうとしても「避けようとしたけど避けきれずダメージを受けた」という悪い印象ばかり積み重なって使わなくなっていく
 
しかし実際は、この異様に長い記事で熱く熱く熱弁したとおり、
『避け(ステップやダッシュ)』はちゃんと使えば防御面でも攻撃面でもめちゃくちゃリターンの大きい、非常に強力な行動なのだ。
存在を忘れてしまうのはあまりにも勿体ない。
 
また、実は死なず半兵衛のトレーニングの中にもちゃんと「避けて反撃」という練習メニューがある
弾きや見切りなどと同様に「避けて反撃」も戦闘を構成するパーツの一つとして練習メニューが設けられているのである。
ただ、いかんせんその内容が地味すぎる&実戦でステップを使うべき状況と違い過ぎるせいで、「避けて反撃」の有効性が全く伝わらないままトレーニングが終わってしまうのだ。
 
というわけで、
SEKIROは『避けゲー』
 
ステップやダッシュで敵の攻撃を空振りさせろ
『避け』で自分の体幹を守れ! 反撃チャンスを掴め!
 
 
以上、『避け』の重要性に興味を持ってもらえたなら嬉しい。
実際にYoutubeなどでSEKIRO上級者さんの攻略プレイ(スーパープレイではないやつ)を見る機会があったら、その辺りも注目しながら見てみると分かる。
弾きの正確さ・鮮やかさに目を奪われがちだが、実は上級プレイヤーさんも意外にちゃっかり避けを使って敵のHPダメージをちゃんと稼ぎにいっている。
よくよく見ていると戦闘における中心的パーツは弾きよりも避けなんじゃないかと分かるはずだ。
 
 
ちなみに、終盤で少し話題に出たが、
敵の危険攻撃に対する『突き見切り』『下段跳び』
これの性能を私がどう評価しているかというと、『弾き』と『避け』のちょうど中間というような印象である。
 ・自分の体幹を削られない(『避け』と同じ)
 ・反撃できて1~2発くらい(『弾き』と同じ)
 ・『見切り』は敵の体幹を大きく削れる(『弾き』以上)
 ・『下段跳び』は、踏めば敵の体幹を大きく削れる
  または踏まずにジャンプ攻撃でHPダメージの二択
  ジャンプ流派技で大きめのダメージ取れることもある(『弾き』以上、『避け』以下)
 
なので、自分の体幹を削られない上にダメージも稼げるので、『弾き』よりは美味しいのだけど、
『避け』と比べるとダメージ量が少なくなりがちなのがちょっと物足りないなぁ、と感じている。
 
 

 
◎おまけ HPダメージ稼ぎはこれが強い
 
・油+火吹き筒(形代消費3)
油は消費アイテム。一定時間、次に当たる火属性攻撃のダメージ・炎上蓄積を大きく増加させる。
自キャラが使える攻撃手段の中でも、1度のチャンスで大量にダメージを稼ぐ能力はこの火吹き筒関連が最強ではないだろうか。
使い方には2種類あって、基本はまず敵に油を投げておく、
それから「通常炎+纏い斬り+通常攻撃or浮舟渡り」という感じで連続攻撃のコンボに行くか、
「溜め炎」の一撃で大きく削るか。

使い分けの基準は簡単で、「炎上するかどうか」。
炎上の状態異常が発生すると、敵はアチチアチチと一瞬無防備な状態になる。さらにその後一定時間、持続ダメージが発生する。
このアチチアチチが重要で、「通常炎+纏い斬り+追撃」のどこかで炎上してくれれば、その後の連続攻撃が数発命中して大きくダメージを追加できる。
油なしでも炎上するなら、起き攻めに使っても良い。
逆に炎上しなければすぐにガードされてしまうため、ダメージは最初の弱炎とガードの上から殴る炎の削りダメージが僅かに乗るだけ。炎上の持続ダメージも発生しない。
(ちなみに通常炎の炎上蓄積値を「1」だとしたら、纏い斬りした炎エンチャント刀の炎上蓄積はその半分~1/4くらいらしい)
なので、炎上まで届かないならこのコンボにはあまり旨味がない。

通常炎からのコンボで炎上しない敵には「溜め炎」を使う。
溜め炎は動作後の硬直が非常に長いので単発技で終わるが、炎上の蓄積量は通常炎の約3倍。ダメージも約2倍。しかもこの1発に油の効果が全て乗るので、炎上させやすさは通常炎+纏い斬りより圧倒的に上だし、単発ながらもかなり大きなダメージが稼げる。
どれくらいのダメージかというと、最強の流派技である「秘伝・不死斬り」(1発目直撃+2発目ガード削り(形代消費合計6))を超えるほどのダメージ。これは強い。
ちなみに、動作後硬直が長いので溜め炎でも敵が炎上しなかった場合は反撃を食らってしまう可能性が高い。炎上してくれるなら、敵がアチチアチチ言ってる間にこちらの硬直も終わるので安全。
また、動作前にも溜めがあるので敵がある程度大きな隙を見せてくれないと使いにくい。普通の弾きや見切り程度の小さな隙には不向きだし、ジャンプ中は溜め炎ではなく通常炎になるので下段跳びからも狙えない。
なので基本的にはステップ避けから使うパターンが多い。逆に言えばこの最強クラスの大ダメージを1度のチャンスで与えるからステップ避けは強いのである。

つまり、「通常炎コンボ」にせよ「溜め炎」にせよ、敵が炎上する使い方をするのが基本。
概ね、中ボス程度には「通常炎コンボ」、大ボス級になると「溜め炎」という使い分けになる。
また、最初に油を投げる&油の効果時間中に火吹き筒チャンスが来るというのが大事なので、
 ・動きが素早いボス(油を当てにくい)
 ・攻撃チャンスが少ないボス(油の効果時間が終わってしまう)
 ・ステップ等から大きな攻撃チャンスを得にくいボスに溜め炎(間に合わない)
などには向かない。

ちなみに火吹き筒系の最上位である「瑠璃の浄火」は、他の火吹き筒よりも基本のダメージが大きく、特に怨霊系の敵に対してはさらに大きなダメージボーナスが発生するという性質がある。
しかし、油の効果が乗らない上に、炎上も発生しないので、結局のところ油と組み合わせて普通の火吹き筒を使った方が圧倒的に大きなダメージを稼げる。
怨霊に対してもまぁ、強いは強いけど、形代3消費するほどのダメージかといえば微妙。
なので「瑠璃の浄火」はほぼ使い道がなく、その一段下の「息長の火吹き筒」が火吹き筒系では最強と言える。
せめて怨霊用の特殊な油とか、怨霊専用の特殊な炎上とかあれば良かったのだが……。
 
 
・錆び丸(形代消費3~4)
敵に毒を与える義手忍具。
動作が素早く、またガードの上からでも毒の蓄積・発症を狙えるので、
普通の弾きや見切りなど小さなチャンスからでも仕掛けていくことができるし、敵がガードを固めるならむしろ好都合とばかりに簡単に毒を発症させられる。
もちろんガードではなく食らってくれた方がダメージ・毒蓄積とも大きいのだけど、敵のガードを無視してダメージを取りに行けるというのが強い。大袈裟に言えば実質的なガード無視技だ。

錆び丸自体の攻撃+毒発症で敵のHPを約20~30%も削ることができる。
つまり、たった2回の攻撃チャンスで敵のHPはもうおよそ半分。簡単な上に恐ろしく強い。
毒が効く敵には先ほど紹介した油+火吹き筒よりも錆び丸だ。

錆び丸は連続攻撃型の義手忍具で、忍具ボタンを押すと6連撃の「表連撃」が発生する。
  このうち1・3・5回目の攻撃で形代を1ずつ消費。
  毒の効果が乗るのは1・3・5・6連撃目。 2・4撃目は右手の通常刀での攻撃になる。
また、表連撃の途中で通常攻撃ボタンを押すと「表裏切り替え攻撃」が発生し、
その後すぐにまた忍具ボタンで連撃を続けるとモーションの異なる「裏連撃」になる。
  「表裏切り替え攻撃」には僅かに無敵時間があるので、超うまい人は回避に使える(私にはムリ)
  「裏連撃」も6連撃。 2・4・6撃目で形代を1ずつ消費する。
  毒の効果は1~6連全てに乗る。全て錆び丸と通常刀の同時攻撃。表連撃より少し遅い。

と、まぁ、このようなアクションになっているが、
基本的に使うのは「表1発→切り替え攻撃→裏連撃」というパターン。
裏連撃は全段毒付きなので表よりも効率良く毒を発症させられる。

裏連撃ワンセットまでに毒を発症させられるのが理想で、大ボス級の敵に対しても毒が有効なら裏4~5発目くらいで発症を狙えることが多い。
裏連撃ワンセットで発症しない毒耐性の高い敵に対しては、最初に表連撃を3発目まで行ってから裏に切り替えるとか、あるいは裏5発目まで行ってからまた表に切り替えて表1~3でまた裏……というようにループさせたりとかで頑張ることはできる。
――が、そんな毒耐性の高い敵にはもう錆び丸を諦めて他の攻撃方法を探した方が早い。表裏切り替えるのも操作が忙しくて、へたっぴプレイヤー的にはちょっと大変だし。

たった1度の小さなチャンスでガードの上からでも大量のHPを奪える忍具なので、裏ワンセットで発症するボスにはマジで超有効。
逆に錆び丸が苦手とするのは
 ・毒耐性が高いボス
 ・スーパーアーマーで反撃してくるボス(錆び丸連撃は食らうorガードしてくれなきゃ困る)
 
 
・爆竹(形代消費2)
ダメージ効果はないけども、敵を一瞬ひるませることができる。
ゲーム中では「獣に有効」と説明されているけども、実は人間にも有効。
獣は大きくひるみ、人間も少しひるむ。少しでも敵の攻撃を中断させ、隙を作れるのは十分強い。

ほとんどの敵は爆竹で一度ひるむと、その後しばらく待たないと再びひるまなくなるが、
極一部のボスはこのクールタイムがなく何度でも連続でひるんでくれるので、爆竹→攻撃→爆竹→攻撃が形代の続く限りループする。完全にハメ技。

最上位の爆竹「紫煙火花」は炸裂するのが遅いという特徴があるため、すぐに炸裂する他の爆竹よりやや使いづらいと思われがち。実際少し使いづらい。
しかし他の爆竹はむしろ使うとすぐに炸裂するせいで、爆竹をまいた自キャラが行動可能になった時点でもう爆竹の効果が終わりかけており、あまり追撃できない。
そこで遅れて炸裂する「紫煙火花」の方が、逆にその時差のおかげで爆竹が鳴っている間に自キャラも自由に行動・攻撃できるぶん、上記の爆竹ループは強力。爆竹と爆竹の間に3回くらい攻撃できる。
そのうえさらに「紫煙火花」にはその直後に当てる攻撃のダメージ・体幹削りをアップさせるという効果もあるので、ダメージはさらに加速すること間違いなし。
できるだけ「紫煙花火」を使いこなしていきたいところ。
 
 
・忍殺忍術「傀儡の術」(形代消費5)
敵1体を洗脳して、他の敵と同士討ちさせる忍術。
ホライゾンゼロドーンをプレイした時も思ったが、この種のスキルは本当に強い。
敵同士の同士討ちなのでどっちがどう傷付こうとも自キャラには全く関係なく、傷付けあったら傷付けあうだけどんどんプレイヤーの得になるという悪魔のようなスキル。(竜胤などよりよほど業が深い)

ただ、今作は敵のガード率が非常に高いため、敵同士を戦わせるだけだと互いになかなか有効打が出ず試合が長引きがち。
できるだけプレイヤーも参加して、倒したい敵が挟み撃ちになるような位置取りで交互に背中を攻撃してダメージを奪っていくと良い。

ちなみに、傀儡にした敵の攻撃は自キャラにも当たるので巻き込まれないように注意。
傀儡にする敵の種類はできるなら火縄銃兵がベスト。
射線が予想しやすいので上記の巻き込まれ被害に遭いづらいし、単純に火縄銃は威力・体幹削り・敵をひるませる力が強い。そのうえ距離に関係なく常に敵を攻撃してくれるので攻撃頻度も高い。
 
 
・流派技「一文字・二連」
シンプルな上段構えの面打ち。追加入力で2発まで出せる。
威力と体幹削りがそこそこ強いうえに、使うと「自分の体幹が回復する」というスゴイ効果がある。
自キャラの体幹は放っておくといずれダメージにも繋がりかねない重要な防衛リソースなので、攻防の最中でも攻めながら体幹回復できるこの技の効果は本当に唯一無二のもの。
この流派技を使うチャンスがあるというだけでも、その戦闘における自キャラの防御面がグッと安定するというぐらい戦いやすくなる。

動作前後の硬直が長いので、火吹き筒の溜め炎と同じように大きな攻撃チャンスで使うのが基本。
つまりこの技もまた、ステップ避けが強い理由の一つとなっている。
また、流派技は火吹き筒の溜め炎と違ってジャンプからでも繰り出すことができるので、下段の危険攻撃をジャンプで対処した時の強力な反撃行動としても使える。

スローなテンポの攻撃なので2発目まで出すと隙だらけのように感じるが、
人間型の敵の多くは1発目が当たりさえすれば2発目も素直にガードで受けてくれる場合がほとんど。1発目と2発目の間に割り込まれるようなことはほとんどない。
自キャラの体幹回復も兼ねているので、ガードの上からでも遠慮なく2発目を打ち込んで良い。スローな攻撃ゆえに運が良ければうっかりガードを解いて食らってくれる敵も多い。

さらにこのスローテンポ感はプレイヤーにとっても実は嬉しいところで、
上記のとおり1発目が当たればそのまま2発目まで敵が大人しく受けに徹してくれるので、この長い動作時間の間プレイヤーは少し気持ちを落ち着けることができる。これが意外と大事。
素早い攻防が繰り返されるSEKIROの戦闘ではプレイヤーの集中力も大切なリソースなので、その素早い攻防を一時的にでも休憩させてくれる一文字・二連は、敵が強敵の時ほどまるで心のオアシスのように感じる。
まさに明鏡止水の境地なのである。
 
 
・流派技「奥義 不死斬り」「秘伝 不死斬り」(形代消費3+3)
ストーリー中盤に重要アイテム「不死斬り」を入手して以降から使える流派技。
周回プレイすると重要アイテムは一旦リセットされるので、再び入手するまで使えなくなる。(スキルを再習得する必要はない)
秘伝は奥義の上位スキルで、威力・敵の体幹削りがさらに大きく強化されている。
追加入力で2発目まで出せる。1発目・2発目ともに形代を3ずつ消費するので合計6消費になる。

威力・体幹削り・ひるませる力が非常に高い、いわゆる最強の流派技。
しかし動作前後の硬直がかなり長いので、いつでもどこでも使いやすいというわけではない。
火吹き筒の溜め炎や流派技「一文字・二連」と同じようにステップ避け後など敵に大きな隙ができた時が使用のチャンス。
2発目はガードされる可能性も高いが、ガードの上からでも敵のHPを削る効果がある。

非常に威力が高いうえにガードされても確実に敵HPを削れるので、Youtubeの攻略動画などでもこれを中心にした立ち回りを紹介されていることが多い。
ただ、私的にはこれを使った方が良いと思ったボスは1人だけだった。
というのも「秘伝不死斬り1発直撃+2発目ガード削り」(形代消費6)で与えるダメージと「油+火吹き筒の溜め炎」(形代消費3)で与えるダメージがほぼ同じだから。
錆び丸も火吹き筒も使いづらいというボスにだけ、じゃあ不死斬り使うかという感じ。これは不死斬りが弱いのではなくて錆び丸・火吹き筒がヤバイくらい強すぎるという話。不死斬りはもちろん普通に強い。

流派技は忍具と違って形代がなくなった状態でも使用できる。
ただし形代がない状態では性能がダウンし、この不死斬りの場合はリーチと威力が半減する。
半減してもまだかなり威力が高いし、ガードの上からでもHPを削る効果は失われないので、形代の残量を気にせず同じ立ち回りを継続できるというのは安定感があって良い。
 
・溜め攻撃(突き)
通常攻撃ボタンを長押しすると使える、威力の高い通常攻撃。ステップ攻撃やダッシュ攻撃も長押しで溜め攻撃に変化させることができる。

何の変哲もない少し強めの通常攻撃だが、実はかなり使いやすい。
そもそもSEKIROの通常攻撃はボタンを押してから実際に攻撃の出るまでがかなり遅く、そのうえリーチが短くて、威力も低いというかなり頼りない性能。
その点、溜め攻撃はもちろん普通の通常攻撃よりさらに発生は遅くなるのだが、もともと遅い通常攻撃にいまさら少し溜めが増えた程度でほとんど誤差みたいなもの。それよりも威力・リーチが強化される利点の方が遥かに大きい。

さすがに普通の弾きや見切りなど小さなチャンスに使うのには向かないが、
ステップ避けからの反撃など敵に大きな隙ができた時には基本的にこの溜め攻撃からコンボを開始すると良い。

ちなみに敵にとっては危険攻撃あつかいになるようで、ザコ敵にはガード不可能。
ボス級の敵にはしっかり弾きなどで防御されるので、ちゃんと隙を突かないと当たらない。
 
 
・流派技「奥義 浮舟渡り」
・流派技「秘伝 渦雲渡り」(形代消費1×3)
素早い連続攻撃を行う流派技。
浮舟渡りは連続入力で2hit+2hit+1hitの最大5連撃。
渦雲渡りは連続入力で2hit+2hit+2hit+2hit+1hitの最大9連撃。1・3・5回目の入力時に形代を1ずつ消費する。
ガードの上からでも敵HPを僅かに削る効果がある。

そのまま使っても通常攻撃より僅かに強いかどうかも微妙な程度の性能。
「火吹き筒+纏い斬り」やアイテム「神ふぶき」など刀に属性エンチャントさせた状態との組み合わせで使うのが基本。
その状態なら連続ヒット全てにエンチャントの攻撃力が加算されるので通常攻撃より少し強い。
さらに属性エンチャント自体にもガードの上からHPを削る効果があるので、この技の効果とも重なってガードされていても結構ガリガリ削ってくれるようになる。

2hitごとにしか攻撃を区切れないので通常攻撃よりもやや隙が大きいのが欠点。
そのためスーパーアーマーで反撃してくる敵には使いづらく、逆にガードを固めて守りに徹してくれる敵には滅法強い。
まぁ、絶対必要というほど強くはないけど、使える敵には使っておくと結構良いよねくらいの性能です。
 
 
・流派技「寄鷹斬り 逆さ回し」「拝み連拳」
どちらも「素早く突進して攻撃」という性能を持つ流派技。
SEKIROは通常攻撃ですらボタンを押してから実際に攻撃発生するまでかなり遅い傾向があるので、この技のように素早く近付いてすぐに敵を攻撃できる技が実はめちゃくちゃ珍しくて貴重だったりする。

一部の敵にはこれらの流派技でヒット&アウェイするのが超有効。